国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

博学連携プログラムの開発と試行(社会連携分野)

豊中市立泉丘小学校とみんぱくの連携事業
みんぱくでは、平成16年度から文化資源プロジェクト「学校連携の教材とプログラム開発、及び授業実践」を立ち上げ、モデル校と共同して、学校の授業を通じた民族学や文化人類学の普及、および当館の研究成果を効果的に還元できるような学習プログラムの開発と試行をおこなっています。初年度は、大阪府豊中市立泉丘小学校の5年生のみなさんと国際理解教育をテーマに、連携事業を実施しました。ここに掲載されているのは、みんぱくでの見学時におこなった、生徒のみなさんの活動成果をまとめたものです。

平成17年度も引き続き泉丘小学校との連携をはかり、前年度の実践成果を踏まえて通常の運用が可能なプログラム化を図っています。

●平成16年度連携プログラム概要
プログラムタイトル
世界を調べて「みんぱっく」をつくろう! <教科:総合的な学習の時間 テーマ:国際理解>

プログラムのねらい
このプログラムでは、民族学を研究する人の仕事を知ってもらったうえで、当館への来館学習を海外でのフィールドワークに見立てて、調査活動をおこないました。調査の結果は、自分たちの「みんぱっく」として紹介するという趣向で発表しました。プログラムのねらいは大きく2つあります。
1つは、世界の人びとが生活の中で使っているモノを観察して、さまざまな情報を読み取り、そこから自分たちと異なる文化やくらしを想像したり、探求して学ぶことの楽しさを知ることにあります。こうしたモノへの視点はまさに、物質文化を研究する民族学研究者のまなざしに他なりません。
もう1つは、プログラムを通じて民族学研究者の仕事を経験的に学ぶことにあります。民族学研究者の仕事は、調査地で実施するフィールドワークの成果を整理、検証し、それを学会発表や論文、博物館での展示といった、さまざまな回路と媒体を通じて社会に公開、還元することにあります。子どもたちが当館での調査結果を発表の素材にする「みんぱっく」も、これまで以上に分かりやすく研究成果を伝えるためのツールとして開発されたものなのです。プログラムの進行は、研究者の仕事のプロセスと同じになるように、したがって子どもたちがプログラムを終えた時に、民族学研究者の研究プロセスを自らが経験できるように心がけました。

実施期間
平成16年9月~平成17年3月

プログラム内容
1 みんぱくの研究者による出張授業と学習キット「みんぱっく」の利用(10月21日)
1.みんぱくとそこで働く民族学研究者の仕事について学ぶ。
2.「みんぱっく」と出会い、パックされた国や地域のモノの観察を通じて、そこからさまざまな情報を読み取る視点を養う。
2 みんぱく来館学習(11月5日)
3.展示場を民族学調査のフィールドに見立てて、あらかじめ決めておいた地域とテーマに基づいてフィールドワークを実施。
3 学習発表(11月18日)
4.みんぱくでのフィールドワークの結果を、自分たちの「みんぱっく」としてまとめて、劇形式でパックの中身を紹介する。
4 成果の公開(3学期)
5.各自のフィールドワークの成果をまとめて、みんぱくウェブサイトで公開