国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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博物館とコミュニティ開発コース

21世紀を迎え、新たな国家のあり方、新たな世界のあり方を構築することが求められている現在、文化を構築する装置としての博物館の役割はますます高まっています。

一方で、博物館学の理論と実践について、総合的に研修できる場は、これまで、世界的に見ても、きわめて限られていました。

この点において、国際協力事業団(JICA)が主宰し、国立民族学博物館(民博)が中心となって1994年から10年間実施した「博物館技術コース」は、開発途上国における諸博物館の技術向上と、 博物館間の国際的ネットワーク構築に大いに貢献しました。 また、その過程を通じて、民博をはじめわれわれ日本の博物館関係者も、参加者から多くのことを学ぶことができました。

研修コースの設置から10年の節目を迎えた2003年、JICAは国際協力機構に衣替えし、民博もまた、2004年4月から、大学共同利用機関法人・人間文化研究機構の1機関となりました。 そこで、改めて過去10年の成果を点検し、いくつかの点でコースの改変をおこなって、2004年度からは「博物館学集中コース」として再出発いたしました。

この「博物館学集中コース」は、JICAから民博が全面的な事業委託を受け、滋賀県立琵琶湖博物館との共同で、運営することとなりました。 もとより、実際の研修の実施に際しては、国内の多くの博物館・美術館関係者のご協力をいただくことはいうまでもありません。 民博のもつ国際的ネットワークは対象国の博物館事情を踏まえた研修の実施に不可欠の要因であり、またその先進的な情報・資料管理や博物館運営が研修に大きな効果を挙げています。 ただ、その一方で、研修員の多くにとって切実な問題である、自らの属するコミュニティの資料を収集・整理し、展示するという課題については、主として海外資料の収集・展示に関わる民博での研修に限界があるのも事実です。 そこで、この分野の博物館活動で先進的な業績をあげている滋賀県立琵琶湖博物館と密接に連携し、より充実した博物館技術の研修を進めることにしました。

「博物館学集中コース」では、研修の対象を博物館実務の担当者に特化いたしました。 従来のコースでは、対象者の定義が曖昧であったため、博物館のトップマネージメントを学ぼうとする幹部と、保存や展示の技法など博物館業務の実践的技術を学ぼうとする研修員がややもすれば混在し、時としてコース運営に問題を生じたこともありました。 そのため、対象を博物館の諸活動に直接かかわる人々に対するものであることをより明確化し、人材育成に重点をおいたコースとしました。

また、2012年度からは、東日本大震災後の状況を踏まえ、博物館資料の管理について保安や防災のカリキュラムを強化しました。博物館の運営についても自らが立案し、実践・普及できるよう研修項目を増加して、観光関連分野との連携を視野に入れるなど研修内容を充実させ、名称も「博物館学コース」としてリニューアルしました。

さらに2015年度からは、「博物館とコミュニティ開発」とコースを改組・発展させ、博物館が地域社会に果たす役割について、深く学ぶことができる研修内容としました。

コースの名前と運営形態は発展的に更新していますが、博物館を通じた国際交流の促進というコースの目的は、一貫して継続しており、過去20年以上にわたる実施期間を通じて、これまで220名以上が本研修に参加しました。

プログラム

公開フォーラム

過去のプログラム

Co-Operation - Newsletter of the Museums and Community Development Course

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