異文化を学ぶ

色(2) ─ green ─


私の仕事の色はグリーンである。人々が植物を栽培し利用するさまを研究しているからである。

好きな色もグリーンで、特に雨が降る海面下のグリーンは美しい。海は緑の生命体である植物性プランクトンで満ちている。世界に生命が宿るとき、日光の赤は生命体に吸収されて、無数の緑の影へと変化する。

建物の塗装や衣類に使われる偽りのグリーンには、不快感を覚える。悪いグリーンは見ればすぐに分かるが、なぜ悪いのかは説明できない。一体この感情はどこからくるのだろう。人間には、良いグリーン、自然なグリーン、本物のグリーンを識別する感覚が生まれながらに備わっているのだろうか。

岩石の仕事をしている人は、色彩についてはまったく違った見方をするのかもしれない。


国立民族学博物館 ピーター・マシウス

毎日新聞夕刊(2006年10月11日)に掲載



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