おおた しんぺい
太田心平 OTA Shimpei
研究戦略センター・助教
[写真]
(左上) 本人( ! )
(右上) 2002年ワールドカップ開催中のソウルで
(左下) 韓国智異山にてインフォーマントと登山中
(右下) 韓国京畿道の旧士族層古宅にて
略歴
ソウル大学大学院人類学科博士課程で単位取得後、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程を修了。博士(人間科学)。日本学術振興会特別研究員(PD)、大阪大学大学院人間科学研究科特任助手などを歴任。2007年10月より民博。
専門分野
社会文化人類学、北東アジア研究
研究のキーワード
韓国・朝鮮、近代性研究、記憶研究、物語論、世代集団、知識生成
現在の研究課題
韓国・朝鮮社会における文化の統合性と多様性の研究
韓国・朝鮮の社会文化というと、まるで一つの不変なもののように思われがちです。しかし、その内実は多様なものの集まりで、変化にも富んでいます。
これまで私は、韓国・朝鮮の国史叙述、政治心性、世代概念、伝統認識、知識生成とった題材をとりあげ、それらが決まった枠に定式化される様相や、その定式と多様な内実との共存および葛藤、そして定式自体がどのように変化する(ゆらぐ)のかという課題にとりくんできました。また、その過程では解明しきれなかった根底的な諸課題にとりくむため、海外移民や近代実業家といった題材もとりあげて、文化の統合性と多様性、不変と変化、正統と逸脱といった事象のより深い解明を目指しています。
細目1. 国史の認識と叙述の方法にみる韓国社会の統合性と多様性
細目2. 在来の生活文化の多様性と、創られた伝統としての旧慣の統合性
細目3. 文化の均質性と、社会分化の説明装置としての世代文化
細目4. 海外移民の発生要因と韓国社会への反作用
細目5. 北東アジア近代実業家の文化復興事業にみる時代性と逸脱性
所属学会
日本文化人類学会、韓国文化人類学会、朝鮮学会、韓国・朝鮮文化研究会
主要業績
2006 "Ryohan: Anthropology of Knowledge and the Japanese Representation of Korean Yangban under Colonialization" Korean Cultural Anthropology 39-2: 85-128. [原文韓国語]
2002 「韓国キリスト教労働運動の多面性――教会構成員の組織内アイデンティティと権威の問題から」 韓国・朝鮮文化研究会(編)『韓国朝鮮の文化と社会』1: 129-168, 東京:風響社。
2003 「政治と発話――現代韓国の政治文化を構築する「誤解」」 『民族學研究』68-1: 44-64。
最近の研究業績
論文
2009 「血と職と――韓国・朝鮮の士族アイデンティティとその近代的変容について」『国立民族学博物館研究報告』34-2: 229-270。
2008 "'Doing Anthropology' of Korea in Contemporary Japan," Culture and Anthropology in the Age of Super-Competition (50th Anniversary International Meeting of the Korean Society for Cultural Anthropology): 205-211. [原文韓国語]
2008 「反日感情――国史認識とその相互作用」, 春日直樹編『人類学で世界をみる』pp.169-184, 京都:ミネルヴァ書房。
2008 「センセーショナリズムへの冷笑――移行の言説としての韓国「民主化」と元労働運動家たちの懐古」, 石塚道子・田沼幸子・冨山一郎編『ポスト・ユートピアの人類学』pp.161-186, 京都:人文書院。
2007 「韓国における現代政治史認識に関する人類学的研究――物語の統合と内破、そしてその先へ」 2006年度大阪大学大学人間科学研究科博士学位論文。
2007 「在京と在地の士族層における文化的優劣の逆転について――「両班研究」とある旧士族層宗家との間で」 『朝鮮史研究会会誌』166: 6-8。
事典項目
2009 「国史が記すもの」日本文化人類学会(編)『文化人類学事典』pp.292-295, 東京:丸善。
エッセイなど
2010 「エリートは語ることができないか」, 『月刊みんぱく』34(7), 人間文化研究機構国立民族学博物館: 22-23。
2009 「「満洲国」邦人民家のいま」, 国立民族学博物館(監・編)『旅――いろいろ地球人』, 淡交社: 181。
2008 「両班異伝――韓国・朝鮮の創られた旧慣と旧在京士族層の歴史的現在」, 『民博通信』121, 人間文化研究機構国立民族学博物館: 20-21。
2008 「世代文化を考える――韓国の三八六世代とは何か」, 『季刊民族学』32(3) (通巻125号), 財団法人千里文化財団: 86-101。
2008 「あの素晴らしいときをもう一度」, 『月刊みんぱく』32(6), 人間文化研究機構国立民族学博物館: 18-19。
2008 「「書く」のは誰?」, 『月刊みんぱく』32(5), 人間文化研究機構国立民族学博物館: 22-23。
2008 「代理の国境」, 『月刊みんぱく』32(2), 人間文化研究機構国立民族学博物館: 4。
代表者を務めた研究・プロジェクト (みんぱく着任後)
関連ページ