国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2017年3月21日(火)
みんぱく公開講演会「恵(めぐ)みの水、災(わざわ)いの水 ―川、湖、海―」

チラシダウンロード[PDF:1.09MB]
  • 日 時:2017年3月21日(火)
        18:30~20:45(開場17:30)
  • 場 所:オーバルホール
       (大阪市北区梅田3-4-5 毎日新聞社ビルB1)
  • 主 催:国立民族学博物館、毎日新聞社
  • 定 員:480名(先着順)
  • 参加費:無料(要事前申込)
  • ☆手話通訳あり
  • 申込方法:
    ※申込フォーム、往復ハガキでの受付は終了しました。
    ※まだお席に余裕がございますので参加希望の場合は当日直接会場にお越しいただき受付でその旨お申し出ください。
 

趣旨

最近、異常気象などのために日本列島では、これまでにない地域での水害が多発しています。同時に、夏場になると都市での水不足が生じることが多くなっています。私たちの暮らしのなかで、水とのかかわりは最も重要な課題の一つなのです。今回の会では、津波、水害、干ばつなどの水にかかわる災害への人の対応を研究および政策実践されてこられた講演者が、恵(めぐ)みの水、災(わざわ)いの水という視点から、人と水との多様なかかわりかたとこれからの課題を論じるものです。私たちにとって「本当の豊かな暮らしとは何か」について考える機会になったら幸いです。

プログラム

総合司会 池谷和信(国立民族学博物館教授)
17:30 - 18:30 受付  
18:30 - 18:35(5分) 開会 丸山雅也(毎日新聞大阪本社 編集局長)
18:35 - 18:40(5分) 挨拶 須藤健一(国立民族学博物館長)
18:40 - 18:50(10分) 概要説明 池谷和信(国立民族学博物館教授)
18:50 - 19:20(30分) 講演1 「東日本大震災から学ぶ―豊かな暮らしのために―」
竹沢尚一郎(国立民族学博物館教授)
19:20 - 19:50(30分) 講演2 「『遠い水』『近い水』―琵琶湖から生存可能な関西を構想する―」
嘉田由紀子(びわこ成蹊スポーツ大学学長)
19:50 - 20:10(20分) 休憩  
20:10 - 20:45(35分) パネルディスカッション 竹沢尚一郎×嘉田由紀子×池谷和信
 

講演内容

講演1「東日本大震災から学ぶ―豊かな暮らしのために―」
竹沢尚一郎(国立民族学博物館教授)

東日本大震災は三陸各地に甚大な被害をもたらしたが、この地域の人びとが生活の糧としてきたのは海の恵みであった。沿岸の縄文式遺跡の多くが津波の被害を受けていないという事実は、海のもたらす恵みと破壊が古くから理解されていたことを物語っている。海と共に生きるすべをどのように再発見していくか。さまざまな事例から考えたい。

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<講師紹介>

フランス社会科学高等研究院博士課程修了。民族学博士。九州大学大学院教授を経て、2001年より現職。西アフリカで考古学発掘に従事するほか、東日本大震災の後は家族で岩手県の被災地の支援をしながら研究をおこなった。『被災後を生きる:吉里吉里・大槌・釜石奮闘記』(中央公論新社、2013年)など。

 
講演2「「遠い水」「近い水」―琵琶湖から生存可能な関西を構想する―」
嘉田由紀子(びわこ成蹊スポーツ大学学長)

「水と人間のかかわり」を、琵琶湖を中心に、アメリカの五大湖周辺、ヨーロッパのレマン湖、アフリカのマラウイ湖などと比較研究。わかった事はかかわりの構図には三つの層:「自然」「文化」「文明」が重層化しているということだ。日本の自然・文化的に「近い水」が、文明的な「遠い水」になった今、改めて関西での「近い水」の再生を訴え、災害多発日本の生存可能性を提案したい。

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<講師紹介>

世界各地で水環境を学び、結果として琵琶湖の自然と文化の世界的価値を発見。研究成果を行政と政治に活かすべく2006年から二期八年滋賀県知事。農学博士。人類学・社会学的視座から内発的発展をめざす。著書に『知事は何ができるのか?』(風媒社、2012年)、『琵琶湖に恋した知事』(岩波書店、2009年)など多数。

 
総合司会、概要説明
池谷和信(国立民族学博物館教授)

 

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<講師紹介>

生き物文化誌学。理学博士。「狩猟採集民」からみた地球の歴史を明らかにする。自然、文化、文明の相互作用が課題。著書に『山菜採りの社会誌』(東北大学出版会)、『人間にとってスイカとは何か』(臨川書店)、共編著に『地球環境史からの問い』(岩波書店、)など。

 
 

地図

オーバルホール(大阪市北区梅田3-4-5 毎日新聞社ビルB1)
詳しくはこちら(オーバルホールホームページ)

交通機関

  • JR大阪駅(桜橋口)から徒歩8分
  • JR環状線福島駅から徒歩5分
  • 阪神梅田駅から徒歩8分
  • 地下鉄西梅田駅から徒歩8分
 

申込方法

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    ※申込フォーム、往復ハガキでの受付は終了しました。
    ※まだお席に余裕がございますので参加希望の場合は当日直接会場にお越しいただき受付でその旨お申し出ください。

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