国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2005年1月13日(木) ~1月15日(土)
《機関研究成果公開》国際シンポジウム「多元的社会における先住民運動:カナダのイヌイットと日本のアイヌ」

  • 日時:2005年1月13日(木)~15日(土)
  • 場所:2005年1月13日(木)~14日(金)国立民族学博物館 第4セミナー室/1月15日(土)国立民族学博物館 第5セミナー室
  • なお、本シンポジウムは一般に公開されています。また、すべての報告や質疑応答には、日英の同時通訳がつく予定です。
 

目的

このシンポジウムの目的は、カナダ・イヌイットとアイヌの先住民運動がどのように行われ、先住民グループと主流社会との関係がどのように変化してきたのか、また、先住民側と国家側の相互交渉の過程で、それぞれの持つ知がどのように再編成されてきたかを検討する。カナダ・イヌイットとアイヌの文化振興の活動家や政治的リーダー、カナダ政府の役人、研究者を報告者やコメンテーターとして招へいし、先住民運動の現状について報告してもらい、複数の立場から検討を加える。

プログラム

プログラムダウンロード / General Comments by Bob Mesher

2005年1月13日(木) 国際シンポジウム(第1日目)
午前の部 (第4セミナー室)
09:30 登録開始
10:25 開会
10:30~10:35 館長挨拶) 松園万亀雄(民博)
10:35~10:40 シンポジウムの趣旨) 宇田川妙子(民博)・岸上伸啓(民博)
10:40~12:10 セッション1 「カナダ政府とイヌイットの先住民運動」
座長 スチュアートヘンリ(放送大学)
10:40~11:20 「ヌナヴィク・イヌイットの自治への道」
報告者 ドナ・サヴォア(カナダ政府北方省)
11:20~11:40 「コメント:人類学者・法学者の立場から」
コメンテーター 苑原俊明(大東文化大学)
        スチュアートヘンリ(放送大学)
11:40~12:10 質疑応答・全体討論
午後の部 (第4セミナー室)
12:10~13:00 昼食
13:00~14:00 博物館見学
14:00~15:30 セッション2 「北ケベックのイヌイットの先住民運動」
座長 細川弘明(京都精華大学)
14:00~14:40 「先住民団体マキヴィクの活動」
報告者 ジョージ・ベルセ(マキヴィク)
14:40~15:00 「コメント:人類学者の立場から」
コメンテーター 細川弘明(京都精華大学)
15:00~15:30 質疑応答・全体討論
15:30~15:40 休憩
15:40~17:10 セッション3 「都市イヌイットの先住民運動」
座長 窪田幸子(広島大学)
15:40~16:20 「モントリオール在住イヌイットの運動」
報告者 ビクター・メッシャー(モントリオール・イヌイット協会)
16:20~16:40 「コメント:人類学者の立場から」
コメンテーター 岸上伸啓(民博)
16:40~15:10 質疑応答・全体討論
2005年1月14日(金) 国際シンポジウム(第2日目)
午前の部 (第4セミナー室)
10:00~10:30 事務連絡・登録
10:40~12:10 セッション4 「日本政府とアイヌの先住民運動:アイヌ新法の文化政策」
座長 大塚和義(民博)
10:30~11:10 「アイヌ文化振興・研究推進機構の役割」
報告者 谷本一之(アイヌ文化振興・研究推進機構)
11:10~11:30 「コメント:人類学者の立場から」
コメンテーター 大塚和義(民博)
11:30~12:00 質疑応答
午後の部 (第4セミナー室)
12:00~13:00 昼食
13:00~14:00 博物館・日本庭園見学
14:00~15:30 セッション5 「アイヌ文化の振興運動」
座長 谷本一之(アイヌ文化振興・研究推進機構)
14:00~14:40 「アイヌ文化の振興活動」
報告者 野本正博(アイヌ博物館)
14:40~15:00 「コメント:イヌイットのジャーナリストの立場から」
コメンテーター ボブ・メッシャー(マキヴィク・マガジーン)
15:00~15:30 質疑応答・全体討論
15:30~15:45 休憩
15:45~16:25 「東京在住のアイヌの先住民運動」
報告者 長谷川 修 (レラの会)
16:25~16:45 「コメント:人類学者の立場から」
コメンテーター モーリー・リー(アラスカ大学フェアバンクス校)
16:45-17:15 質疑応答・全体討論
2005年1月15日(土) 総合討論と公開講演会
午前の部 (第4セミナー室)
10:00~12:00 総合討論
 座長 モーリー・リー(アラスカ大学フェアバンクス校)
「全体に関するコメント」
 コメンテーター ネルソン・グレバーン(カリフォルニア大学バークレー校)
         コメンテーター アンエリス・ルワレン(ミシガン大学)
午後の部 13:30から15:15まで (公開講演会 第5セミナー室)
  公開講演会 第5セミナー室
司会 岸上伸啓(民博)
13:30~14:15 講演1 「イヌイット・アートと文化における諸変化」
講演者 ネルソン・グレバーン(カリフォルニア大学バークレー校)
14:15~14:30 休憩
14:30~15:15 講演2 「アイヌの先住民運動の過去、現在、未来」
講演者 大塚和義(民博)
15:15~15:30 休憩
15:00~16:00  質疑応答
16:00 閉会

実施について

本シンポジウムは、先端人類科学研究部・助教授・岸上伸啓を実行委員長とし、機関研究「社会と文化の多元性」の研究プロジェクト「運動の現場における知の再編」(宇田川妙子代表)および日本学術振興会の人文学・社会科学振興プロジェクト(宇田川妙子代表)の成果公開として実施する。

国内外の参加予定者

外国人招へい者
  • Donat Savoie (Government of Canada), Ottawa, Canada
  • Victor Mesher (Association of Montreal Inuit), Montreal, Canada
  • George Berhthe (Makivik Corporation), Kuujjuaq, Canada
  • Bob Mesher (Makivik Magazine), Kuujjuaq, Canada
  • Molly Lee (University of Alaska, Fairbanks), USA
  • Nelson Graburn (University of California, Berkeley、九州大学客員教授), USA
  • Ann-Elise Lewallen (University of Michigan、小樽商科大学国際客員研究員),USA
実行委員およびおもな国内参加者予定者(招へい者を含む)
  • 宇田川妙子(民博):実行委員
  • 大塚和義(民博):実行委員
  • 岸上伸啓(民博):実行委員長
  • 谷本一之(アイヌ文化進行・研究推進機構・民博客員教員):実行委員
  • 野本正博(アイヌ博物館)
  • 長谷川修(レラの会)
  • 細川弘明(京都精華大学)
  • スチュアートヘンリ(放送大学)
  • 苑原俊明(東文化大学)
  • 窪田幸子(広島大学)
  • 宇田川共同研究会および人社プロジェクトのメンバー
  • 窪田共同研究会のメンバー

お申し込み・問い合わせ先

国立民族学博物館
〒565-8511 吹田市千里万博公園10~1
TEL 06-6876-2151(代表)
岸上伸啓 inuit★idc.minpaku.ac.jp ※★を@に置き換えて送信ください。