国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

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2012年3月3日(土)
《機関研究成果公開》国際シンポジウム「インクルーシブデザインとは何か―ケアと育みの環境を目指して―」

  • 日時:2012年3月3日(土) 13:00~16:45
  • 場所:国立民族学博物館 講堂(定員450名)
  • 場使用言語:日本語
  • 参加方法:申込不要
  • チラシダウンロード[PDF:273KB]

[お問い合わせ]
国立民族学博物館
〒565-8511 大阪府吹田市千里万博公園10-1
TEL:06-6876-2151(代)

 

趣旨

本シンポジウムでは、インクルーシブデザインがケアと育みに対して果たす役割を、共生のための環境の創出という観点から考えること目的とする。ケアや育みといった行為が効率的かつ効果的にその目的を達成するためには、解決するべき課題が抽出されたうえで、それを克服するための環境が不可欠となる。ケアと育みを理念上のものだけでなく、諸実践に具体化していくための方法論を具体的な事例にもとづき議論する。特に、今回のシンポジウムでは、博物館や美術館における経験の共有のためのプログラムや展示デザイン、障害者の自立を支援から協働へと変えていく社会的なデザインをとりあげることにしたい。

*インクルーシブデザインとは
インクルーシブデザインは、ユニバーサルデザインのような共通項を見いだす立場とは異なり、多様な存在を包摂する社会の形態を指向するものである。1980年代後半にアメリカで提唱されたユニバーサルデザインに対して、インクルーシブデザインは1990年代にはいりヨーロッパ、特にイギリスを中心に新たなデザインコンセプトとして提唱された。とりあつかう対象は比較的明確であり、高齢社会、障害者、医療問題、労働問題、都市問題といった現代社会の日常的、かつ将来的問題を解決するためのデザインと位置づけることができる。

プログラム

13:00~13:15 館長挨拶 須藤健一(国立民族学博物館長)
13:20~14:20 講演1 「インクルーシブデザインにおけるケアと育みの可能性」
平井康之(九州大学芸術工学研究院、国立民族学博物館客員教員)
14:35~15:35 講演2 「開かれた博物館―コミュニティのとりくみを広げるサービスと展示と環境のデザイン」
ジュリア・カセム (英国王立芸術大学院ヘレンハムリン研究所)
15:45~16:45 パネルディスカッション 《コメント》
三島美佐子(九州大学総合研究博物館)
鈴木七美(国立民族学博物館)

実行委員会

  • 野林厚志(国立民族学博物館研究戦略センター教授・実行委員長)
  • 鈴木七美(国立民族学博物館先端人類科学研究部教授)
  • 平井康之(九州大学/国立民族学博物館客員教員)