国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

スタッフの紹介

茶谷智之
茶谷智之CHAYA Tomoyuki
南アジア地域研究・特任助教
専門分野
  • 文化人類学・南アジア地域研究
各個研究
  • インドにおけるスラムと都市の市民性に関する研究
個人ホームページ

略歴

京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科より博士(地域研究)を取得。日本学術振興会特別研究員(PD)、帯広大谷短期大学助教、松本短期大学助教を経て、2020年より民博。

専門分野

文化人類学・南アジア地域研究

研究のキーワード

デリー(インド)、市民性、教育、スラム

現在の研究課題

  1. インド都市スラムの若者に関する研究
  2. インドの中等教育に関する研究

所属学会

日本文化人類学会、日本南アジア学会、日本社会福祉学会

主要業績

編著
2020
「教育-高まる教育熱の行方」石坂晋哉・宇根義己・舟橋健太編『ようこそ南アジア世界へ』、昭和堂、201-216頁。
2020
『依存からひろがる人生機会―インド・スラム地域の人間開発と「子育ての民主化」』、春風社。
2018
「貧困児童の教育機会をめぐる排除と包摂ーデリー・スラム地域における希望と学校をつなぐ「協同」に着目して」『社会福祉学』第59巻2号、79-91頁。
2018
「公と私」『インド文化事典』、丸善出版、306-307頁。
2016
「複数の関係性を媒介としたスラム住民の交渉可能性-デリー・スラム地域における生活環境向上の試み」『社会福祉学』第57巻2号、93-104頁。
2014
「育児支援ネットワークの構築と市民社会の役割-デリー・スラム地域における総合的乳幼児発達支援事業とNGOの働きを中心に」『南アジア研究』第26号72-98頁。

代表者を務めた研究・プロジェクト

  • ・文部科学省科研費(若手研究)「中等教育脱落者の少年少女と社会参加-インド・スラムにおける仲介者の働きに着目して」研究代表者(2020年4月~2024年3月)
  • ・文部科学省科研費(研究成果公開促進費[学術図書])「依存からひろがる人生機会-インド・スラム地域の人間開発と「子育ての民主化」」研究代表者(2019年4月~2020年3月)
  • ・文部科学省科研費(研究活動スタート支援)「保育の質という社会的枠組みの生成過程-農村保育所における標準化と異質化に着目して」研究代表者(2018年4月~2020年3月)
  • ・文部科学省科研費(特別研究員奨励費)「現代インドにおける育児の民主化―当事者ニーズに応じた育児ネットワークの変容」研究代表者(2016年4月~2018年3月)

経歴詳細

学歴
  • 北海道大学法学部卒業(2010)
  • 京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科グローバル地域研究専攻5年一貫制博士課程修了(2017)
職歴
  • 日本学術振興会特別研究員(PD) (2017)
  • 帯広大谷短期大学子ども福祉学科助教 (2018)
  • 松本短期大学幼児保育学科助教 (2019)
  • 人間文化研究機構総合人間文化研究推進センター研究員 (2020)
学位
  • 学士(法学) (北海道大学法学部、2010)
  • 修士(地域研究) (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、2014)
  • 博士(地域研究) (京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科、2017)

研究詳細

権利が権利として保障されない人びとの生活基盤はどのように構築されているのかを解明するため、インド(デリー)の都市スラムを対象に研究しています。これまではスラムの生活環境や教育環境を改善するためのスラム住民の実践について研究をしてきました。近年は、スラムに暮らす若者がつくりだす都市の生活世界について、学校、塾、音楽、ダンス、クリケット、薬物、犯罪などとの関連から研究を進めています。

業績詳細

編著
2020
『依存からひろがる人生機会―インド・スラム地域の人間開発と「子育ての民主化」』春風社.
論文
2020
「教育―高まる教育熱の行方」石坂晋哉・宇根義己・舟橋健太編『ようこそ南アジア世界へ』(シリーズ地域研究のすすめ)昭和堂, pp . 201-216.
2018
「貧困児童の教育機会をめぐる排除と包摂―デリー・スラム地域における希望と学校をつなぐ「協同」に着目して」『社会福祉学』59(2): 79-91.
2016
「複数の関係性を媒介としたスラム住民の交渉可能性-デリー・スラム地域における生活環境向上の試み」『社会福祉学』57(2): 93-104.
2014
「育児支援ネットワークの構築と市民社会の役割-デリー・スラム地域における総合的乳幼児発達支援事業とNGOの働きを中心に」『南アジア研究』26: 72-98.
学位論文
2017
「現代インドにおける子育ての民主化-子どもの教育と福祉をめぐるスラム住民の交渉可能性」京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・博士論文.
2014
「現代インドの総合的乳幼児発達支援事業-貧困世帯の生活機会向上における中間集団の役割」京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科・博士予備論文.
小論
2018
「公と私」『インド文化事典』丸善出版, pp. 306-307.
2017
「書評:小原優貴著『インドの無認可学校研究―公教育を支える「影の制度」』」『南アジア研究』日本南アジア学会, 29: 198-203.
2017
「書評:押川文子・南出和余編著『「学校化」に向かう南アジア-教育と社会変容』昭和堂 2016年」『アジア経済』アジア経済研究所, 58(1): 131-134.
2014
「子育てにおける社会関係と中間集団の役割-インドの総合的乳幼児発達支援事業の事例から」『中東・アジアにおける市民社会組織』、京都大学学際融合教育推進センター, pp. 66-76.
国際会議等での発表
2019
“Politics of Quality of Preschool Education: Female Childcare Workers and Government Supervision in India”, International Convention of Asia Scholars 11, Leiden University, Leiden, Netherlands, 18 July 2019.
2017
“The Sociopolitical Practice of Slum Leader through Various Relationships: Attempts to Improve the Condition of Children’s Park in a Delhi Slum”, International Convention of Asia Scholars 10, Chiang Mai International Exhibition and Convention Center, Chiang Mai, Thailand, 20 July 2017.
2015
“An Area’s Capability as a Collective Accumulation of Relationships:Efforts to Improve the Living Environment in a Delhi Slum” Intensive Program for International Research Output Training, Kyoto University, Kyoto, Japan, 16 July 2015.
2013
“The Role of Intermediate Group and the Social Relationships of Childcare: A Case Study of Integrated Child Development Services in Delhi, India”, International Workshop on Civil Society Organizations in the Middle East and Asia, Kyoto University, Kyoto, Japan, 2 October 2013.
国内学会等での発表
2020
「都市の「市民性」―デリーの中等教育とスラムの少年少女」南アジア地域研究東大拠点「教育と社会」班2019年度第9回研究会, 東京大学, 2020年3月20日.
2018
「国際福祉研究におけるフィールドワーク-言葉にあらわれない部分を捉える」関西社会福祉学会・日本社会福祉学会関西地域ブロック第41回若手研究者・院生情報交換会, 同志社大学, 2018年1月20日.
2017
「貧困児童の教育機会拡大と不正の役割-デリー・スラム地域に暮らす子どもの教育アクセスとウソに着目して」日本社会福祉学会第65回秋季大会, 首都大学東京, 2017年10月21日.
2017
「子どもの教育機会と地域をこえた協同-デリー・スラム地域における貧困児童の教育アクセスをめぐって」南アジア地域研究東大拠点「教育と社会」班2017年度第1回研究会, 東京大学, 2017年8月4日.
2017
「現代インドにおける子育ての民主化-子どもの教育と福祉をめぐるスラム住民の交渉可能性」第12回(2016年度)南アジア学会修士論文・博士論文発表会, 追手門学院大学, 2017年4月8日.
2017
「現代インドにおける子育ての民主化-子どもの教育と福祉をめぐるスラム住民の交渉可能性」2016年度日本文化人類学会近畿地区研究懇談会修士論文・博士論文発表会, 国立民族学博物館, 2017年3月20日.
2017
「インドの子どもの貧困とソーシャルワーク-デリー・スラム地域のNGO職員の実践から」第1回国際ソーシャルワーク研究会, 日本女子大学, 2017年3月11日.
2015
「集合的実践知としての地域力-シャーダラ・スラム地域における生活環境向上の試み」日本南アジア学会第28回全国大会, 東京大学, 2015年9月26日.
2014
「現代インドの総合的乳幼児発達支援事業-貧困世帯の生活機会向上における中間集団の役割」2013年度日本文化人類学会近畿地区研究懇談会修士論文・博士論文発表会, 国立民族学博物館, 2014年3月30日.
2013
「インドの就学前保育事業における中間集団の役割とその可能性-デリーの総合的乳幼児発達支援事業を事例に」2013年度現代インド・南アジアセミナー, 東京外国語大学, 2013年9月23日.