国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
受賞年度
2016年度
受賞者
本文
日高真吾准教授「文化財保存修復学会業績賞」受賞
2016年7月4日掲載

平成28年6月26日、本館文化資源研究センター准教授 日高真吾(ひだかしんご)が、文化財保存および修復の分野において顕著な業績を残したとして、第10回文化財保存修復学会業績賞を受賞しました。

受賞理由
日高真吾氏は元興寺文化財研究所を経て国立民族学博物館に勤務し、その間、民俗文化財の保存と修復に携わりながら、被災した民俗文化財の救済にも大きな関心を寄せ活発な活動を行ってきた。これまでに多くの被災地で救済活動を行っており、現地で活動するのみでなく、展覧会「記憶をつなぐ―津波被害と文化遺産」(国立民族学博物館 2012年)などを企画し、単著「災害と文化財―ある文化財科学者の視点から」などを刊行するなど、救済活動の内容や意義を広く市民に伝えようと努めていることも大いに評価できる。これらの活動は業績賞にふさわしい。

  • 受賞者:日高真吾(国立民族学博物館・文化資源研究センター准教授)
  • 受賞年月日:2016年6月26日
  • 「文化財保存修復学会」ホームページ https://jsccp.or.jp/index.html

文化財保存修復学会業績賞:
文化財保存修復学会が同会会員に対して行う表彰のうち業績賞は文化財および文化財に関連する領域において、保存および修復の学理、修復技術および応用などの一連の研究および活動を通して、文化財の保存および修復の学理や技術の発展に多大な功績があったものに授与するものである。

日高准教授コメント
文化財保存修復の分野で研究活動を始めておおよそ20年がたちました。民俗文化財の保存修復技術の開発から出発した私の研究活動は、現在、日本の地域文化の再価値化や保存のあり方、さらには地域が主体となった文化継承のモデルの構築に広がってきました。今回、自身の研究活動を評価していただき、このような素晴らしい賞をいただけたことを光栄に思っています。今後も文化財保存の研究に軸足を置きながら、今回の受賞に恥じないような研究活動を推進していきたいと思います。