国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

民俗行事における造り物の多様性

共同研究 代表者 福原敏男

研究プロジェクト一覧

キーワード

仮設、臨時、飾り

目的

本研究における造り物とは、都市部の祭礼や年中行事において、町の各所に、仮説・展示され、あるいは山車などに乗せられて町を引き回される造形物をいう。前者は日本民俗学の対象とされて来なかった。祭礼や年中行事に去来するカミと依代とは考えられなかったからである。民具・物質文化研究においても、造り物の臨時・仮設性という性格により、研究がなされて来なかった。現在、造り物はハレの時空間における民家のしつらい、街路の賑わいや装飾を演出する道具としてその価値が認識されつつある。造り物は2種類に大別できる。一つは「一式飾り」と称する形式で、台所用品など日用品を利用し、陶磁器などの同種類のもの、あるいは野菜や草花などを材料とし、素材をそのまま、変形させずに用いて或るテーマを組み立てるものである。いま一つは芝居や物語などの一場面を、人形を使って、背景を含めてリアルに再現する造形物である。後者の山車の造り物は、折口信男の移動式神座論において神輿と同様の神迎えの装置とされ、それ以降数十年間、思考停止に陥った。本研究では、民俗学、祭礼史、見世物史、人形史、工芸史、近代美術史、仏教史、芸能史、葬儀研究などの研究者が共同研究を行なうことにより、造り物を学際的に研究する。

研究成果
  • 主に近世史研究の成果としては、造り物は大坂の正遷宮や砂持ちなど、臨時の祝祭空間の中で醸成されたものである。近代以降、造り物は国家規模の奉祝イベント(戦争・皇室関係)やより小規模のそれに、吉祥の造形として作られることも多い。
  • 現行の造り物は西日本に偏在している。それはほぼ近世の大坂を中心とした物資の流通ルートに沿うように展開していると考えられていたが、本共同研究においては造り物の発信地が大坂であったことを示唆するが、必ずしも伝播ルートは明らかにならなかった。
  • 現行の造り物行事の多くは近世末から明治にかけての創始を伝え、近代以降に盛んになったところが多く1)祇園祭り系の夏祭り、2)地蔵盆や八朔に至る夏から初秋の行事、3)小正月の民俗行事に結びついていることがおおよそ明らかにになった。
  • 造り物の特徴の一つは、塗り物、陶器、台所道具、酒屋道具など、ある一ジャンルの器物のみで造形する一式(色)飾りである。ある器物が、本来の形にも見え、作品全体として新たな何ものかに見えるという「見立て」の遊びであり、素材と造形物の差異(例:乾物製の仏像)が大きければ大きいほど、見学者は喜ぶ。やはり、この一式造り物が「造り物の本物」という位置にあることが実証された。
  • 見立てを重視するものの対極に、生人形のようにリアルな造形を目指す造り物もある。歌舞伎の一場面や戦勝のような歴史的事件の一場面を作る事例がある。東日本で失われた造り物にはこれが多かった。
  • 基本的には素人による細工である。大型化した人形や舞台、背景の書割には菊人形のように、専業の人形師の関与もある。
  • 展示主体は家(家族)や地域(町)単位。基本的には町屋とその付帯家屋、庭などの私的スペース。京都祇園祭りをはじめ、各地の都市祭礼の屏風祭り、座敷飾り、会所飾りなどに見られる、家宝・祝儀・祭具の展示空間と同様、家ないし町組の展示スペースということが明らかになった。

2011年度

平成23年度予定の3回の研究会はすべて民博内において実施する予定である。平均3名ずつ、計15名の研究発表を実施する。かつ館蔵資料の熟覧・調査を実施する。大阪・京都という上方における造り物の地域性、大阪と京都の造り物の違い、名古屋と金沢における造り物の特色、東アジア(特に中華文明)的視点、規模における造り物文化、江戸・東京における造り物文化(失われたものと現行のもの)、細工見世物にみる造り物文化、工芸・意匠論からみた造り物、造り物と芸能、人形文化と造り物(菊人形・節供人形・見世物人形・寺社行事の人形・開帳の人形など)、近代社会と造り物文化、笠鉾と造り物などのセッションを行う。最後に総括を行い、24年度末に刊行予定の報告書の校正、執筆スケジュールなどについて討論、確認を行う。

【館内研究員】 笹原亮二、日髙真吾
【館外研究員】 相蘇一弘、稲城信子、植木行宣、大塚活美、亀川泰照、川井ゆう、川添裕、木下直之、是澤博昭、大門哲、段上達雄、西岡陽子、服部比呂美、日高薫、武藤真、山田慎也
研究会
2011年6月11日(土)13:30~17:00(国立民族学博物館 大演習室)
2011年6月12日(日)10:00~13:00(国立民族学博物館 大演習室)
是澤博昭(大妻女子大学)「端午の節供と人形―外飾りから内飾りへ」
川井ゆう「わたしと菊人形」
福原敏男(武蔵大学)「江戸の人形見世物」
川添裕(横浜国立大学)「細工見世物への視点」
2011年10月22日(土)14:00~20:00(国立民族学博物館 第1演習室)
武藤眞「尾張藩士が記録した造り物(仮)」
亀川泰照「江戸の開帳奉納物とつくり物」
山田慎也「葬儀の場の変容と祭壇の展開」
福原敏男「本共同研究最終回と報告書の件」
2012年3月2日(金)13:30~17:00(国立民族学博物館 第6セミナー室)
2012年3月3日(土)10:00~13:15(国立民族学博物館 第6セミナー室)
《3月2日(金)》
相蘇一弘「大阪の臨時祭礼と造り物-開帳・正遷宮・砂持ち」
大塚活美(京都府総合資料館)「京都の造り物―『民俗行事における造り物の多様性』研究に寄せて―」
《3月3日(土)》
大門哲(石川県立歴史博物館)「「ショーウインドウ物語」再考-造り物・生人形・人造人間-」(仮)
笹原亮二(国立民族学博物館)「ハレのカタチ-つくりものを中心に-」
研究成果

6月の第一回目の研究会は人形細工物、造り物のセッションであった。特に重視されたのは、生人形造り物が
幕末近代初期という時代傾向のなかで、市井雑事の写実を狙った物か、あるいはあくまで物語世界のフィクショナルなものがテーマであったのか、という論点であった。
10月の第二回目の研究会は、武藤氏は名古屋の、亀川氏は江戸の、それぞれ18~19世紀前半の事例研究を行った。下級武士という記録者がいた名古屋は造り物記録資料が非常に多く現存し、これは名古屋という都市の特殊性なのか、あるいは記録者の存在故か、論議が交わされた。江戸の場合は、資料自体が少なく、従来の視点をどう超えるか、亀川氏が意欲的な発表を行った。
3月の第三回目の研究会は、相蘇氏の大坂、大塚氏の京都、大門氏の金沢という、19世紀を中心とし、三つの都市における造り物の実相の報告があり、比較検討が行われた。
最期に笹原氏が総論的な形で、歴史と民俗をつなぐハレの造形物という視点を提示し、総合的な最終議論が行われた。

2010年度

平成22年度の5回の内3回は民博内において、2名ずつ、計6名の研究発表を実施し、かつ館蔵資料の熟覧・調査を実施する。7月には出雲市平田の一式飾りに関する専門家の研究発表を現地で実施する。民博では一式形式の造り物、灯籠・提灯・行灯細工の造り物、生人形・人形形式の造り物、祭礼・年中行事における大型人形に関するセッションを行う予定である。10月には福島県二本松に造り物行事研究者による発表を現地で実施する予定である。基本的には上記の予定であるが、研究会には狭義の民俗行事のみでなく、近代以降の地方博覧会や共進会、学校・会社・町内会の年中行事、催し物、余興に関する造り物、及び東アジアにおける造り物も検討する。日本の近世から現代、及び中国・朝鮮半島の事例も含めて、造り物の造形的多様性とそれが飾られる行事に関してのテーマで研究会を実施する。さらに、造り物行事と文化財指定の問題も文化庁より特別講師を招いて実施する予定である。

【館内研究員】 笹原亮二、日高真吾
【館外研究員】 相蘇一弘、稲城信子、植木行宣、大塚活美、亀川泰照、川井ゆう、川添裕、木下直之、是澤博昭、大門哲、段上達雄、西岡陽子、服部比呂美、日高薫、武藤真、山田慎也
研究会
2010年6月26日(土)14:00~17:00(国立民族学博物館 第6セミナー室)
2010年6月27日(日)10:00~13:00(国立民族学博物館 第6セミナー室)
渡部典子氏「法勝寺一式飾り」(仮)
西岡陽子氏「法勝寺以外の全国的な一式飾り」(仮)
2010年7月22日(木)15:00~17:00(南さつま市市民センター)
井上賢一氏(南さつま市役所職員)「鹿児島県の水からくりについて(仮)」
福原敏男「久留米の水からくり」
2010年10月9日(土)13:00~17:00(荒井地区氏子会館会議室(予定))
2010年10月10日(日)10:00~12:00(播磨東教育事務所会議室(予定))
《10月9日(土)》
全体討議
塚本師仁氏「東播磨の造り物と俄(仮題)」
《10月10日(日)》
服部比呂美氏「愛知県三河地方の立物花火」
2011年3月12日(土)13:00~17:00(国立民族学博物館 第2セミナー室)
2011年3月13日(日)10:00~13:00(国立民族学博物館 第2セミナー室)
※東北地方太平洋沖地震の影響により中止と決定いたしました。
造り物研究における人形
《3月12日(土)》
是澤博昭氏「端午の節供と人形―外飾りから家飾りへ―」
川井ゆう氏「菊人形とわたし」(仮題)
《3月13日(日)》
福原敏男「江戸の人形見世物」
土居郁雄氏「わたしと活人形」(仮題)
研究成果

研究発表者のうち、渡部氏は、博士論文構想中のフィールドワークより発表した。鳥取県西伯郡南部町法勝寺の春の行事である一式飾りの現状、歴史、飾り手の選択、製作方法と造形の変容に沿い、特に、昭和43年が小正月から現行の春祭りへの変化という、一つの画期とされた。近年には作成者が個人から、集団作成へ変化し、技術やセンスの面で率いるリーダーがいない集団も増加しつつあることを指摘した。西岡氏の概要は以下の通り。造り物は、「一式形式」と「張り子(張りぼて)、あるいは生き人形の見立て」に大きく分類され、この両者の中間・併存的なものも認められる。近年、各地の一式形式造り物にも様々な変化が認められ、例えば、立体の原型に小型の材料を平面に貼り付けたり、材料が都会的から農村的へ変わり、逆にペットボトルなどの近代化や穴を開けるなど、材料を変形させないという制約が緩んでいる。展示方法も伝統的町屋座敷のみではなくなり、ガレージにおいて照明が工夫され、町屋の梁から針金で吊っていたものから、頑丈な骨組みを作って自立させるように変化したことを指摘した。井上氏は薩摩半島における造り物をめぐる習俗の概観、現存する水車からくりの実態について、知覧・加世田・吹上の三事例に関してビデオを援用して紹介した。その成立の背景として、用水路・水車・人形・六月灯という四つの要素を挙げ、江戸時代中・後期以降の成立とし、知覧の浄瑠璃風に比べ、加世田の事例は素朴であるだけに、古風であると推測した。いずれにしても、動力利用の造り物文化として、水車の事例はほとんどないだけに貴重な事例と結論した。服部比呂美氏は新城市平井八幡神社と東新町のフィールドワーク、愛知県宝飯郡小坂井の事例発表を行った。

2009年度

平成21年度の6回の内3回は民博内において、2名ずつ、計6名の研究発表を実施し、かつ館蔵資料の熟覧・調査を実施する。一式形式の造り物、灯籠・提灯・行灯細工の造り物、人形形式の造り物など、のセッションを設ける予定である。5月には長野県穂高神社の式年祭大型造り物に伴う研究会を現地で実施する。祭礼・年中行事における大型人形に関するセッションを行う予定である。9月には熊本矢部の八朔祭における巨大な一式造り物に伴う研究会を現地で実施する予定である。基本的には上記の予定であるが、研究会には狭義の民俗行事のみでなく、近代以降の地方博覧会や共進会、学校・会社・町内会の年中行事、催し物、余興に関する造り物、及び東アジアにおける造り物も検討する。日本の近世から現代、及び中国・朝鮮半島の事例も含めて、造り物の造形的多様性とそれが飾られる行事に関してのテーマで研究会を実施する。さらに、造り物行事と文化財指定の問題も文化庁より特別講師を招いて実施する予定である。

【館内研究員】 笹原亮二、日高真吾
【館外研究員】 相蘇一弘、稲城信子、植木行宣、大塚活美、亀川泰照、川井ゆう、川添裕、木下直之、是澤博昭、大門哲、段上達雄、西岡陽子、服部比呂美、日高薫、武藤真、山田慎也
研究会
2009年5月2日(土)14:00~17:00(穂高神社社務所・松本市美術館)
2009年5月3日(日)9:30~13:00(穂高神社社務所・松本市美術館)
亀川泰照「寺社開帳の造り物」(仮)
是澤博昭「祭礼と人形-江戸の山車人形を中心としてー」
2009年7月18日(土)14:00~17:00(国立民族学博物館 第2セミナー室)
2009年7月19日(日)9:30~13:00(国立民族学博物館 第2セミナー室)
早瀬輝美「熊本県の傘鉾-八代妙見学の笠鉾を中心に-」
鵜飼正樹「『つくりもん』『まつり』を『つくる』」
2009年9月5日(土)14:00~17:00(山都町公民館)
2009年9月6日(日)9:00~12:30(くまもと県民交流館パレア)
西慶喜「熊本県山都町八朔の造り物について」(仮)
段上達雄「日本における傘鉾の系譜」(仮)
2010年2月11日(木)10:00~17:00(国立民族学博物館 第6セミナー室)
林直輝「端午の節供飾り-近世の外飾りを中心に-」
安田宗生「熊本のつくり物」(仮)
研究成果

5名のゲストスピーカー、3名の共同研究員による研究会を行った。

(1)長野県穂高神社の式年祭に伴う人形飾りに関してのセッションを行なった。「寺社開帳の奉納物」は主に江戸の事例研究であり、従来の開帳研究においては造り物の検討はなされていないことの指摘と具体的な事例研究であった。「祭礼と人形-江戸の山車人形を中心として」も主に江戸を中心とする研究発表であり、固定された造り物展示ではなく、動く山車人形という造り物研究であった。

(2)「熊本の笠鉾-八代妙見祭の笠鉾を中心に」と題する発表は、九州全域を視野に入れつつも八代妙見祭礼の笠鉾の成立と展開を論じた。「つくりもん」「まつり」を「つくる」は富山県福岡の八朔造り物行事における京都文教大学鵜飼ゼミの実践フィールドワーク報告と考察であった。

(3)「熊本県山都町八朔の造り物について」は旧称矢部の八朔という、日本一巨大な造り物行事に関しての始原と歴史的展開を論じた。「傘鉾の系譜」は日本の傘鉾のみでなく、中国古代の事例までもフォローした研究であった。

(4)「端午の節供飾り」は座敷内、家屋内ではなく、屋外における端午節供飾りのついての発表であり、文献・絵画資料を博捜した成果報告であった。「熊本のつくり物」は、19世紀の城下町熊本における造り物の盛行、新聞記事をおっての近代における造り物の展開を追い、生人形の故地である熊本の造り物文化を探った研究であった。

(1)~(4)により、人形・傘鉾・奉納物を中心とした造り物についての報告が行なわれ、活発な議論が繰り広げられた。

2008年度

造り物に関わる民俗行事は、地域住民が民俗行事に際し、当該地域の複数団体が主題や造形の面白さを競い合って造ることが多い。例えば、小正月の左義長、初午、盆、地蔵盆、八朔などの年中行事、各地の祇園祭り、天王祭り系統の夏祭り、秋祭りなどに際して行なわれる。また、専業の見世物、菊人形などの諸興行においても造り物が展示されることがある。

平成20年度は3回の研究会を予定している。内2回は民博において、館蔵標本や常設展示品における造り物資料を検討しつつ、計4名の研究発表を実施する。2月には福井県勝山市の左義長行事における造り物を素材とする共同研究を実施し、福井城下の左義長の造り物に関する共同研究会を実施する予定である。

【館内研究員】 笹原亮二
【館外研究員】 相蘇一弘、稲城信子、植木行宣、大塚活美、川井ゆう、川添裕、木下直之、是澤博昭、大門哲、西岡陽子、日高薫、武藤真、山田愼也
研究会
2008年10月31日(金)13:00~17:00(国立民族学博物館 第6セミナー室)
2008年11月1日(土)10:00~12:00(国立民族学博物館 第6セミナー室)
福原敏男 趣旨説明・今後の予定
共同研究員 各自己紹介と本共同研究会への期待など、
西岡陽子「造り物行事概観-現行の民俗を中心に」
大門哲「寄せ物・ハリボテ・模型-19世紀金沢における造り物装飾の変容-」
2008年12月20日(土)13:00~17:00(国立民族学博物館 大学院演習室1)
2008年12月21日(日)10:00~15:30(国立民族学博物館 大学院演習室1)
笹原亮二「祭礼文化資料論の射程-祭・儀礼の品々を巡って-」
服部比呂美「ツクリモノの継承と祭礼 福井県あわら市(旧金津町)の事例を中心に」
水谷類「聖所と祭り場のトポロジー」
笹原氏のコメント
2009年2月22日(日)15:00~18:00
2009年2月23日(月)10:00~13:00(福井市立郷土歴史博物館)
福原敏男「民俗行事における造り物の多様性」について
印牧信明「福井城下の左義長」(仮)
コメント 日高真吾
研究成果

第1回研究会においては、西岡陽子氏によって現行の造り物民俗行事の分布が示され、西日本に80事例行われていることが指摘された。伝播者・経路などについて、従来は近世大坂で胚胎し、商人などが諸国に持ち伝えたという説があり、様々な討論が行われた。

第2回研究会においては、笹原・水谷氏により総論的な発表が行われた。特に水谷氏は、同様な形状の造り物が、年中行事・通過儀礼など、祝儀・不祝儀を問わず、多様なケースにおいて用いられることを指摘した。これに対して、各事例に基づき様々な意見が交わされた。

第3回研究会においては、勝山市内の小正月の民俗行事左義長と、福井城下における藩士による武家年中行事の左義長の馬威しに関して討論が行われた。勝山の左義長造り物は基本的に一式飾りによる干支に因み、さらに俳句による風刺が添えられている。両者は移動櫓の上における子供囃子という共通性があり、これは左義長を囃すものである。福井城下の左義長の造り物文化については、資料的に不明である。福井藩士の武家文化として、民俗的左義長の上に、馬事教練として再編成したのではないか、という目論見が立った。この馬威しには町人も参加しており、熊本城下にも同様な事例が指摘され、城下町民俗という点でも、町人民俗と武家文化について再考する必要が指摘された。