国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

館外での出版物

ヨーロッパ人類学の視座――ソシアルなるものを問い直す ★

2014年3月31日刊行

森明子 編

世界思想社
【共同研究成果】

出版物情報

主題・内容

現代世界では、これまでの社会を支えてきたしくみがうまく機能しなくなっています。近代のさまざまな制度をつくりあげたヨーロッパで、人々は近代をどう再編成しようとしているのか、数年来のフィールドワークの成果を基盤に共同研究した成果です。

目次

序章 ソシアルなるものへの関心とヨーロッパ人類学(森明子)
1章 社会をとらえなおす想像力―フランス・プロヴァンス地方の農民の事例(中川理)
2章 パリ郊外から生まれ出ようとするもの―今を生きる「記憶」のかたち(植村清加)
3章 新しいネイバーフッドの形成―ベルリン・クロイツベルクの事例(森明子)
4章 社会的(ソシアル)な都市へ―ドイツにおける移民の社会的統合と地域(石川真作)
5章 英国カントリーサイドのチャリティ―理想の居住地における「コミュニティ」の変化(塩路有子)
6章 個人が切り開くソシアルの地平―スペイン・ガリシアの地域文化コーディネーターの事例から(竹中宏子)
7章 地方社会集団の再編成と協同関係―フランスの地方自然公園と地方文化団体(出口雅敏)
8章 社会的分断とソシアルの意味―エストニアにおける社会統合の模索(小森宏美)
9章 北欧の「社会」と「国家」―中間層の福祉、脱家族化と宗教(大岡頼光)
あとがき(森明子)