国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

在学生の研究内容

更新日時:2018年4月18日

謝春游XIE CHUNYOU

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専攻

地域文化学専攻

指導教員

主指導教員:野林厚志/副指導教員:宇田川妙子

研究題目

アイデンティティーの形成と食文化の関連性について―広島県中国人移民次世代の食生活を中心に―

研究キーワード

日本、中国系女性移民、食生活、子育て、民族的な意識

研究の概要

【研究テーマ】在日中国系住民の食生活に関する文化人類学的研究―福山市における育児中の中国系女性の食実践を中心に―

本研究の目的は、人類学的なアプローチから、在日中国系女性の家庭において、家庭の食生活全般、特に子どもの食生活の全容を明らかにし、これと彼女たちの中国人意識との関係、および子どもたちの民族意識がはぐくまれていく過程を解明することである。
本研究では、広島県の福山市に居住し、現在の国籍を問わず、1990年以降中国から渡日した中国系女性により構成されている「中国人夫+中国人妻」または「日本人夫+中国人妻」の家庭における同居家族を研究対象とする。本研究の主なインフォーマントは、それらの家庭に生まれた子どもを育てている中国系女性たちである。本研究では、それらの家庭の食生活に注目し、詳細な調査を進めていく。
本研究で取り上げる「家庭の食生活」とは、家庭内での食事、レストランや職場の食堂・学校の給食等の外食を含めに食生活の全般である。また、地元の祭り、イベント、料理教室、一時帰国した際の食事等も調査の対象とする。それらの食生活の様々な面に、人びとの行動様式と価値観が反映される。本調査を通じて、移民たちの食に対する考え方、とくに食に反映されている民族意識を明らかにすることが期待できる。
本研究では、日常的な食実践から生じる問題を検証し、移民社会の中で、移民の子どもにとってのより豊かな食生活、女性移民にとってのより良い親子関係、移民家庭にとってのより良い立ち位置を考えていく。また、食を通した移民と地元住民との相互理解または葛藤が生じる状況を検討し、多文化共生を支える手段としての食を考える。

研究成果レポート