MINDAS 南アジア地域研究 国立民族学博物館拠点

◆2021年度MINDAS成果報告

成果報告

MINDASプロジェクトの成果論集『南アジアの新しい波・上巻――グローバルな社会変動と南アジアのレジリエンス』(三尾稔編、昭和堂)が2022年3月31日に刊行されました。
出版社webサイト:http://www.showado-kyoto.jp/book/b600354.html

内容

グローバリゼーションのもと存在感を高める南アジア。上・下巻をとおし、主体的に新しい文化・社会を切り開く人々の「レジリエンス」、南アジア発のモノ・情報・価値が、他地域と南アジア双方に変容をもたらす環流現象の視点から、躍動する「南アジア」の新しい波をとらえる。
『南アジアの新しい波・下巻――環流する南アジアの人と文化』はこちら

目次

  • 序章 南アジアの社会変動と新たな価値創造
    三尾稔
  • 第Ⅰ部 社会関係の変化と持続
    • 第1章 ネットワーク化するカースト――ネパールにおける食肉産業の近代化と「肉売りカースト」の起業
      中川加奈子
    • 第2章 カースト族譜と社会関係資本――マールワーリーが具現化する一族の系譜関係
      田中鉄也
    • 第3章 複数の生活拠点をつくること――インド北西部の移動民と「定住」実践
      中野歩美
    • 第4章 カテゴリーの段階的遷移――「事件」からみたバングラデシュ・ミャンマー国境地帯と「ロヒンギャ」
      高田峰夫
    • 第5章 交差し、広がる親密圏――ダリト出身の家事労働者を事例に
      菅野美佐子
    • 第6章 高齢女性が生きたインド的近代の転換――都市中間層の世代比較
      松尾瑞穂
  • 第Ⅱ部 グローバル化のなかで創造される新しい価値
    • 第7章 観光が拓く、農村開発の新たな可能性――インド・バングラデシュにおける実践と課題
      中谷哲弥
    • 第8章 インド伝統染織イメージの活用――女神儀礼用染色布における手仕事と染料の選択から
      上羽陽子
    • 第9章 岐路に生きるパールシー――伝統に求める役割の変化について
      香月法子
    • 第10章 出家の理由――マハーヌバーヴ教団の事例から   井田克征
    • 第11章 宗教祭礼の持続と再生――地方都市の女神祭礼にみる地域性の再生産
      三尾稔