MINDAS 南アジア地域研究 国立民族学博物館拠点

◆2021年度MINDAS成果報告

成果報告

MINDASプロジェクトの成果論集『南アジアの新しい波・下巻――環流する南アジアの人と文化』(三尾稔編、昭和堂)が2022年3月31日に刊行されました。
出版社webサイト:http://www.showado-kyoto.jp/book/b600361.html

内容

グローバリゼーションのもと存在感を高める南アジア。上・下巻をとおし、主体的に新しい文化・社会を切り開く人々の「レジリエンス」、南アジア発のモノ・情報・価値が、他地域と南アジア双方に変容をもたらす環流現象の視点から、躍動する「南アジア」の新しい波をとらえる。
『南アジアの新しい波・上巻――グローバルな社会変動と南アジアのレジリエンス』はこちら

目次

  • 序章 グローバルな人やモノの流動と南アジア文化
    三尾稔
  • 第Ⅰ部 南アジア発の移民が作り出す社会空間
    • 第1章 トランスナショナルなネパール人移民――一九九〇年代在留ネパール人無資格就労者の社会組織と活動
      南真木人
    • 第2章 差異をつなぐ境界空間――トロント近郊スィク教寺院における異なる人々の相互交渉
      東聖子
    • 第3章 われわれのカーストをめぐる再帰的多声――ムスリム世襲楽師たちの言説空間とライフ・ポリティクス
      田森雅一
    • 第4章 シンガポールで開花したインドの舞踊――多文化主義のもとで生まれた新たな空間と表象
      竹村嘉晃
  • 第Ⅱ部 流動する人・モノ・イメージの光と影
    • 第5章 環流するイメージ――明治期のインド向け商標をめぐって
      福内千絵
    • 第6章 消費がつくるアイデンティティ――植民地インドにおける和製マジョリカタイルのヴィジュアル・ポリティクス
      豊山亜希
    • 第7章 ヒンドゥー教の越境と儀礼の変容――「アーガマ化」再考
      山下博司
    • 第8章 ローカル視点からみるインド映画の新潮流――コーンカニー語映画を事例に
      松川恭子
    • 第9章 人種差別主義者ガンディー?――環流する聖人イメージ
      杉本良男