国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

研究会・シンポジウム・学会などのお知らせ

2001年2月9日(金)
みんぱく学術フォーラム「新世紀に生きる」

国立民族学博物館では、世界の諸民族の文化と社会に関する先端的な研究をおこなっています。この研究活動の中から、21世紀の今日われわれをとりまく世界の動きについてわかりやすく紹介します。

  • 日 時:2001年2月9日(金) 13:30~16:30
  • 場 所:大阪国際会議場12階 特別会議場
        大阪市北区中之島5-3-51
  • 主 催:国立民族学博物館 / 産経新聞社・関西2100委員会
  • 参加費:無料
 

プログラム

  司会進行 庄司博史教授
13:35~13:55 挨拶・講演 「21世紀と民族学」石毛直道館長
13:55~14:40 講演1 「20世紀とは何だったか」端信行教授
14:40~14:50 休憩
14:50~15:35 講演2 「神の復習 ─ 21世紀南アジアの民族紛争」杉本良男教授
15:35~16:20 講演3 「共同体と社縁文化の未来」中牧弘允教授
16:20~16:30 質問タイム
挨拶・講演「21世紀と民族学」

講演者:石毛直道(いしげなおみち)
民族学というと、浮き世ばなれした学問と思われがちです。しかし、現代の民族学は都市社会、環境問題、民族紛争など、21世紀の世界が直面する課題の研究にも精力的にとりくんでいます。このフォーラムでは、国立民族学博物館の研究者たちによる現代文明に関する先端的研究をわかりやすく紹介いたします。

講演1「20世紀とは何だったか」

講演者:端信行(はたのぶゆき)
新世紀を迎えるにあたって、私たちが過ごしてきた20世紀がどのような時代だったのかを明らかにする目的で、国立民族学博物館では平成3年から「二○世紀における諸民族文化の伝統と変容」という特別研究を進めてきました。この学術フォーラムでは、このほど終了した10年間の研究のエッセンスを紹介します。

講演2「神の復讐―21世紀南アジアの民族紛争」

講演者:杉本良男(すぎもとよしお)
20世紀後半の南アジア世界は、たびかさなる宗教・民族紛争にほんろうされてきた。インドのヒンドゥー、ムスリムのコミュナル対立、スリランカのシンハラ仏教徒とタミル・ヒンドゥー教徒の対立抗争は、解決に向かうどころかますます深刻化し、21世紀へともちこされた。グローバル化がすすむ国際情勢の中で、紛争の行方について考えてみたい。

講演3「共同体と社縁文化の未来」

講演者:中牧弘允(なかまきひろちか)
日本の共同体はかつてイエやムラにあり、それが会社や自治体にひきつがれているといわれてきた。しかし、イエは崩壊の危機にさらされ、ムラの団結は弱体化し、会社はリストラに翻弄され、自治体は腐食にあえいでいる。他方、人びとをつなぐ共同体のきづなは女性を中心にあらたな展開をみせている。会社の社縁のみならず、広義の結社縁が日本の未来をどう切り開いていくのかをかんがえてみたい。

 

当日の様子

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