3.X線写真の撮り方
 
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図3 X線の発生原理と撮影方法

X線は,内部を真空にした特別な管球の中で発生させます(図3)。まず管球の一端に取り付けたフィラメントに高電圧をかけると,電子がとびだします。それを高速で金属のターゲットに当てるとX線が発生します。かけた電圧の強さ,ターゲットとなる金属の種類によって強弱さまざまなX線が生まれます。しかし,たとえ弱いものでも人体に安全とはいえないので,X線の使用には多くの規制があります。X線の発生装置は,防御設備をそなえた専用の部屋に置き,外部から遠隔操作するのが普通です。

撮影には,X線専用のフィルムをもちいます。フィルムは光にあたらないよう袋やカセットの中にいれておきます。撮影する資料をフィルムの上に置き,X線発生装置の下にセットします。X線を一定時間照射し,フィルムを現像するとできあがりです。最近はフィルムの代わりにテレビカメラやデジタルカメラを利用したり,コンピュータで画像処理ができる装置も増えてきました。

図4 撮影の準備をする森田教授

(最終更新:1998年4月30日)

 
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