国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

連続講座「みんぱく×ナレッジキャピタル」

2018年1月10日(水)
連続講座みんぱく×ナレッジキャピタル第4回「ソースコミュニティの人々との資料熟覧―博物館収蔵庫でのフィールドワーク」

ナレッジキャピタル超学校シリーズ連続講座「みんぱく×ナレッジキャピタル―フィールドワークを語る―」


  • 開催日:2018年1月10日(水)
  • 時間:19:00~20:30(開場18:30)
  • 場所:CAFE Lab.
       グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F
       アクセスマップ[PDF]
  • 定員:50名 中学生以上/要事前申込/先着順
  • 参加費:500円(1ドリンク代)
  • 主催:国立民族学博物館、一般社団法人ナレッジキャピタル、株式会社KMO
  • お問い合わせ:一般社団法人ナレッジキャピタル
     電話:06-6372-6530(営業時間10:00~17:00)

お申し込みはこちら(ナレッジキャピタルの応募フォームへ)

 

講座情報

第1回 2017年11月27日(月)フィールドワークというお仕事―あこがれから現実へ
            講師:飯田卓[国立民族学博物館准教授]

会場:CAFE Lab. グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F/定員:50名
時間 19:00~20:30


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小舟の操縦を習う人類学者(飯田卓、当時27歳、1996年)

マダガスカルには、小舟を操って海を駆け、毎日をくらす人たちがいるらしい。その人たちと仲よくなりたいという一心が、1人の人類学者"飯田 卓"の誕生につながりました。とはいえ人類学者の目標そのものは、人と仲良くなることとは別のところにあります。あこがれと現実との落差を埋めていくことこそが、職業的人類学者に求められているといえるかもしれません。

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《講師プロフィール》
専門は生態人類学、視覚メディアの人類学、文化遺産の人類学。博士(人間・環境学)。2000年より民博。著書に、『身をもって知る技法――マダガスカルの漁師に学ぶ』(2014年、臨川書店)などがある

 
第2回 2017年12月13日(水)太平洋を歩く―カヴァ飲みから日本人探検家まで
            講師:丹羽典生[国立民族学博物館准教授]

会場:CAFE Lab. グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F/定員:50名
時間 19:00~20:30


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フィジー・ダク村落におけるカヴァ儀礼のひとこま

フィジーを中心に太平洋の研究を始めて20年近くになる講師が、太平洋地域における伝統的嗜好品であるカヴァの慣行とその広がりについてお話しします。また、最近調べている1930年代に太平洋の島々を渡り歩いた先駆者でありながら、今では忘れられた朝枝利男という日本人探検家について紹介します。

《講師プロフィール》
専門は社会人類学、オセアニア地域研究。近年は応援の比較文化論に手を伸ばす。主な著書は、『<紛争>の比較民族誌』春風社(2016年)、『現代オセアニアの〈紛争〉』昭和堂(石森大知共編、2013年)、『脱伝統としての開発』 明石書店(2009年)など。

 
第3回 2017年12月20日(水)鵜飼技術の共通性と相違性
            講師:卯田宗平[国立民族学博物館准教授]

会場:CAFE Lab. グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F/定員:50名
時間 19:00~20:30


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舟の上で飼育されているカワウ

鵜飼とは魚食性の鳥類であるウ類(ウミウやカワウ)を使って魚を捕る漁法です。日本では主に野生のウミウを利用します。一方、中国では漁師たちが自宅で繁殖させたカワウを漁で利用します。ただ、ひと言で鵜飼といっても実にさまざまな漁法があります。とりわけ国土面積が日本の25倍もある中国では、自然環境の違いによって漁法も大きく異なることが予想されます。中国の鵜飼について、わたしが一人で地味にコツコツと調べた結果を紹介します。

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《講師プロフィール》
専門は環境民俗学、東アジア地域研究。著書に『鵜飼いと現代中国』(東京大学出版会、2014年)、論文「鵜飼い漁誕生の初期条件―野生ウミウを飼い馴らす技術の事例から」(『日本民俗学』286号、2016年)などがある。

 
第4回 2018年1月10日(水)ソースコミュニティの人々との資料熟覧―博物館収蔵庫でのフィールドワーク
            講師:伊藤敦規[国立民族学博物館准教授]

会場:CAFE Lab. グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F/定員:50名
時間 19:00~20:30


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2017年10月に米国の北アリゾナ博物館で行った資料熟覧

国立民族学博物館は、2014年度からフォーラム型情報ミュージアムプロジェクトという研究活動を行っています。ソースコミュニティの人々(博物館が収蔵する資料の制作者・使用者・その子孫)と研究者が国際共同研究を組織し、博物館が収蔵する資料の熟覧調査を介した高度情報化と資料利用に関する協働環境を整備する試みです。換言すれば、博物館の収蔵庫を舞台としたフィールドワークです。本講座では米国南西部先住民の人々と実施中のプロジェクトを紹介します。

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《講師プロフィール》
2000年代前半から米国南西部先住民(ホピやズニなど)との付き合いを始め、2014年以降、彼らと共に3ヶ国13博物館で約2200点の資料熟覧調査を行ってきた。編著に『国立民族学博物館収蔵「ホピ製」木彫人形資料熟覧』(国立民族学博物館、2017年)など。

 
第5回 2018年1月24日(水)「世界の屋根」で言語を求める
            講師:吉岡乾[国立民族学博物館助教]

会場:CAFE Lab. グランフロント大阪北館ナレッジキャピタル1F/定員:50名
時間 19:00~20:30


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カラーシャ人の出産後の穢れ払い儀礼「シシャウ」

カラコルム、ヒンドゥークシ、そしてヒマラヤ。別段、山が好きでもなければ、冒険心もなかったはずなのに、消去法と気まぐれで生きてきたら、そんな「世界の屋根」へ独り、言語を求めて毎年通う人生軌道を描いてしまっていた。そんな自由奔放な研究者が、何を考えながら、どのようにして言語のフィールド調査をしているか。本当に何かが楽しくて研究をしているのか。そういったことを、写真や映像を交えながらお話しします。

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《講師プロフィール》
専門は記述言語学。パキスタン北西部の言語調査に始まり、パキスタン北東部、インド北西部へと調査範囲がじわじわ拡がって来ているのを、実は懸念している。著書に『なくなりそうな世界のことば』(創元社、2017年)。

 
第6回 2018年2月4日(日)民博展示ツアー:アマゾンの聖人祭―在来の伝統とキリスト教の融合
            講師:齋藤晃[国立民族学博物館教授]

会場:国立民族学博物館/定員:30名
時間 13:30~15:00


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サン・イグナシオの町の聖人祭

南米ボリビア・アマゾンのモホス地方には、在来の踊りや音楽を取り入れたキリスト教の聖人祭が伝わっています。サン・イグナシオの町の祭礼はとりわけ盛大で、ユネスコの無形文化遺産に指定されています。コンゴウインコの羽根の冠やヤシの葉のパンパイプなど、衣装や楽器の実物をお見せしながら、聖人祭の現状を紹介し、歴史を振り返ります。また、講座後には、みんぱくのアメリカ展示を解説します。

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《講師プロフィール》
専門は文化人類学、ラテンアメリカ研究。著書に『魂の征服―アンデスにおける改宗の政治学』(平凡社 、1993年)、共著に『南米キリスト教美術とコロニアリズム』(名古屋大学出版会 、2007年)など。