国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。

在学生の研究内容

更新日時:2018年10月19日

那木加甫Namujiafu

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専攻

地域文化学専攻

指導教員

主指導教員:南真木人/副指導教員:新免光比呂

研究題目

オイラド・モンゴルのアイデンティティに関する研究

研究キーワード

オイラド・モンゴル、ホボクサイル、カルムイク、アイデンティティ、仏教

研究の概要

オイラド・モンゴルはかつて中央ユーラシアをわたる大帝国を建てたが、その政権の崩壊により、彼らの子孫はロシアのイジル河畔から大興安嶺までに分散することとなった。現在、この広い地域はロシア、モンゴル、中国といった国家に分割されている。それぞれの地域に暮らすオイラド・モンゴルはマイノリティーになり、マジョリティのロシア人やハルハ・モンゴル、漢民族などに同化される傾向にある。本研究は、これらオイラド・モンゴルに独自の文化的アイデンティティが存在するのか、ということである。それを解明するためには、オイラド・モンゴルに共通の宗教信仰、歴史意識、言語文化を丹念に調べる必要がある。

本研究では、チベット仏教、歴史意識、言語文化について、同じオイラド・モンゴルに属するとされるロシアのカルムイクと中国新疆のホボクサイルのモンゴルとを比較する。特に、彼らの仏教信仰で最も重要な地位を占める、転生活仏シャリワン・ゲゲンを柱として、このオイラド・モンゴルの2つのグループで文化的アイデンティティが再構築されていく過程に着目する。

研究成果レポート