国立民族学博物館(みんぱく)は、博物館をもった文化人類学・民族学の研究所です。
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館外での出版物

捕鯨の文化人類学 ★

2012年3月31日刊行

岸上伸啓 編著

成山堂書店
【共同研究成果】

出版物情報

主題・内容

歴史的に見れば、世界各地で人間がクジラを食料資源やその他の資源として利用してきたことは明白である。にもかかわらず、多くの欧米人はクジラを捕ることや食べることを悪いことと考えている。また、捕鯨支持派と反捕鯨派は相手のことを十分に理解せず、対立が続いている。本書は、現代の捕鯨問題を念頭におきつつ、世界各地の捕鯨や捕鯨文化の歴史と現状を学際的に比較検討した論文集である。

目次

まえがき(岸上伸啓)
第一部 総論
「序論―捕鯨の文化人類学」(岸上伸啓)
「世界の捕鯨文化―人類とクジラの関わりを再考する」(秋道智彌)
第二部 先住民の捕鯨
「先住民生存捕鯨再考」(浜口尚)
「米国アラスカにおける先住民生存捕鯨について」(岸上伸啓)
「カリブ海、ベクウェイ島における先住民生存d捕鯨」(浜口尚)
「インドネシア、ラマレラの伝統捕鯨文化と社会変化―一九九四~二〇一〇年の捕鯨記録を中心に―」(江上幹幸・小島曠太郎)
「カムチャツカ半島沿岸先住民のシロイルカ猟について―北東アジアにおけるその位置づけについて―」(渡部裕)
第三部 日本およびその周辺地域における捕鯨と捕鯨文化
「考古学から見た日本列島における捕鯨」(山浦清)
「日本における捕鯨の歴史的概要―漁法を中心に―」(中園成生)
「日本における北の海の捕鯨」(岩崎まさみ・野本正博)
「千葉県和田浦の小型沿岸捕鯨」(小島孝夫)
「食文化継承の不可視性―希少価値化時代の鯨食文化」(赤嶺淳)
「日本人の鯨食観―二〇〇八年首都圏データ(五六〇人)は語る」(丹野大・浜崎俊秀)
「変容する鯨類資源の利用実態―日本の鯨肉流通について―」(遠藤愛子)
「韓国の捕鯨文化―蔚山地域を中心に―」(李善愛)
第四部 捕鯨をめぐる現代的問題
「商業捕鯨モラトリアムの真実」(森下丈二)
「法」の裁きを下すメディア時代の自警団?―シー・シェパードの反捕鯨キャンペーンの一考察―」(河島基弘)
「捕鯨と動物倫理―動物愛護団体の批判に関する考察」(石川創)
おわりに(岸上伸啓)
執筆者紹介
索引