ムンナ兄貴とガンディー 【中止】
新型コロナウイルス感染症の動向に鑑み、開催を中止させていただきます。
ご迷惑をおかけしますがご理解をいただきますようお願い申し上げます。
開催日 | 2021年9月11日(土) |
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時間 | 13:00~16:15(開場12:30) ※開場時間と上映開始時間がこれまでより30分早くなっております。 |
場所 | 国立民族学博物館 講堂 |
参加費 | 無料/要展示観覧券 |
定員 | 160名(要事前申込) ※事前申込みをされた方には、当日11:00から本館2階講堂前にて入場整理券を配布します。 |
主催 | 国立民族学博物館 |
協力 | 在大阪・神戸インド総領事館 東京外国語大学 TUFS Cinema Vidhu Vinod Chopra Film Pvt.Ltd. Director Rajkumar Hirani (India) |
新型コロナウイルス感染症の予防のため、開催方法等を変更または中止する場合があります。事前にホームページでご確認ください。
みんぱくワールドシネマ 映像から考える<人類の未来>第50回上映会
ムンナ兄貴とガンディー / Lage Raho Munna Bhai
2006年/インド/144分/ヒンディー語/日本語字幕付き 日本初公開
【開催日】2021年9月11日[土] 13:00~16:15(開場12:30)
【監督】ラージクマール・ヒラ二
【出演】サンジャイ・ダット アルシャド・ワルシ ヴィディヤ・バラン
【司会】松尾瑞穂(国立民族学博物館准教授)
【解説】杉本良男(国立民族学博物館名誉教授)
「映画解説」
ふとしたきっかけでマハトマ・ガンディーの幻影が見えるようになったヤクザ者が、 ガンディーの信念を柔軟かつ大胆に応用して現代の理不尽に立ち向かう、 日本劇場未公開の痛快コメディ。 義侠心溢れる弟分を引き連れ、 時には暴力にも訴えてきたムンナ兄貴は、憧れの女性DJに好かれたい一心で、自身を大学教授と偽り不慣れな猛勉強に励んだところ、 かのガンディーが彼の眼前にのみ姿を現すように。 強力な守護神を得て、 ラジオのお悩み相談を引き受けた彼は、 ガンディー直々の回答を自己流に咀嚼し伝え、 ムンバイ中の大衆の心を掴むが、 第二の人生を楽しむための高齢者施設も兼ねた、愛しの彼女の邸宅乗っ取りを目論む魔の手が忍び寄る。 後に「きっと、うまくいく」(09)などの傑作を生むラージクマール・ヒラニ監督は、 屈強な腕っぷしで渡り歩いてきたアウトローが、 愛や非暴力の尊さに目覚めて変貌するさまや、 社会の裏も表も知る彼らしい実感こもる言葉に突き動かされる人びとを、巧みな伏線や細やかな描写を重ねて生き生きと映し出す。 ガンディーとは似ても似つかぬ男の飛躍を通し、 その哲学に新たな光を当て、 誠実に心を開き行動で示すことの意義を改めて謳う、 映画大国インドならではの味わい豊かな佳篇だ。(映画評論家 服部香穂里)
ガンディーを再認識させたインド娯楽映画
インドのガンディーを扱った映画は、 イギリスのアッテンボロー監督による「ガンディー」(1982年)にすっかりお株をとられた感があるなかで、「 ムンナ兄貴とガンディー」は、 直接ガンディーの生涯を扱ってはいるわけではないが、 その存在が重要な意味を持つ映画である。 この映画は典型的なボリウッド娯楽映画で、 ヤクザ者のムンナ・バーイを主役にしたシリーズの二作目である。 主演はサンジャイ・ダットで、 第一作目には父役として実父の大スター、 スニル・ダットが出演していた。 ストーリーが荒唐無稽である上に、 私生活でもなにかと問題の多いサンジャイ・ダットが主役をつとめていて楽屋落ちに笑えるのだが、 映画は大ヒットとなった。大衆娯楽映画部門をはじめ4部門で2006年度国民映画賞をうけたほか、 国内の映画賞を数かず獲得した。 さらに、 海外からの批評もすこぶるよくて、 国際的に高く評価され、 さまざまな栄誉を受けている。「 ムンナ兄貴とガンディー」は、 アッテンボロー版の「ガンディー」に対するインドからの応答のようになった。 ガンディーに学んで行動するそれまでの「ガンディー主義」をもじった、 より大衆的な「ガンディーギリ」(ガンディー気取り)を流行させて社会的にも大きな影響を与えたのである。(杉本良男)
映像から考える<人類の未来>国立民族学博物館 菅瀬晶子
映画がこの世に誕生して、120年あまり。最初は日常生活の一端を切り取ったものでした。いまや日本では年間に1300本に迫る数の映画が公開され、その内容も多種多様です。世界のさまざまな地域で、現在進行形で起きている問題を扱う作品も年々増えてきました。問題意識を喚起する手段として、映画は実に有効なのです。
みんぱくワールドシネマでは、所属する研究者の個別研究や現在進められている研究プロジェクトの内容に沿った映画を選び、その内容を研究者が解説することによって、最新の研究成果と映画のより深い理解を観客のみなさまと共有することを目的としています。紛争、差別、環境変動などを超えて、異なる価値観を持つ人びとはどう共存してゆくべきか。終映後、あらたな視座がみなさまの中に生まれれば、さいわいです。
お問い合わせ先
国立民族学博物館 企画課 博物館事業係
TEL:06-6878-8210(土日祝を除く9:00~17:00)
FAX:06-6878-8242