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「世界の屋根」で言語を渉猟(しょうりょう)する

桃源郷として名高いフンザ谷の春 2018年4月

研究者 吉岡乾 YOSHIOKA Noboru
研究分野 記述言語学
研究地域
(調査地)
パキスタン北部

私の研究

パキスタン北部の、カラコルム山脈・ヒンドゥークシ山脈・ヒマラヤ山脈といった山岳地域で、そこに住む人たちの話す言語を研究しています。これまでには特に、ブルシャスキー語、ドマーキ語、カティ語など、日本で耳にする機会もないような言語を研究してきました。多くの言語が密集していて、少し移動しただけで別の言語に行き当たるこの地域なので、ひとつまたひとつと、研究をする言語が増えてきています。それぞれの言語の特徴を解き明かそうとする一方で、この地域の言語が全体的に持っている特徴もないか、探っています。

旧フンザ王国の城バルティット・フォート
2013年6月

ヤスィン谷タウス村の遊びふける男衆
2019年9月

カラーシャ人の信仰するジャチ神の祭壇
2016年10月

現地での研究活動の拠点 ― バルティット・フォート

私が現地で調査の拠点の一つとしているのが、バルティット・フォート(城砦)です。現地に研究機関というものがない中、観光の中心地でもあるこの城は、図書室に研究書も多少おいてあり、司書やガイドをはじめとした複数のスタッフが常駐しているため、拠点としてうってつけでした。語学経験のあるスタッフもいるし、調査にとてもよく協力してくれています。

Baltit Fort is one of my research bases in the field.
There is no local research institution, but the fort, now a tourist attraction, has a library and some research books and documents are also placed. Furthermore, there are several staff members, including a librarian and guides so it is perfect as my research base.
There are some staff with language-learning experience and they contribute greatly to my research.