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考古学と情報科学の融合

3Dスキャナで土器を計測している様子 2014年9月

研究者 寺村裕史 TERAMURA Hirofumi
研究分野 情報考古学、文化情報学
研究地域
(調査地)
ウズベキスタン共和国・サマルカンド市

私の研究

2011年に初めて中央アジアのウズベキスタン共和国を訪れて以降、シルクロードを通じた文明の十字路としてユネスコの世界遺産にも登録されているサマルカンドを拠点に、古代都市遺跡の調査を実施しています。考古学の発掘調査によって、昔の建物跡や土器・コイン・装飾品などさまざまな物が見つかり、そうした考古資料をもとに古代のシルクロード都市の成り立ちや人と文化の東西交流に関する研究を進めています。
また、デジタル技術を用いた遺跡や遺物の3次元計測など、情報科学と考古学との融合に特に興味を持っています。

カフィル・カラ遺跡の城塞部近景

ビビ-ハヌム・モスク入り口の巨大なアーチ

考古学研究所の正面玄関
サマルカンド

一緒に研究している人:アリシェル・ベグマトフ

私はアリシェル・ベグマトフです。現在はドイツのベルリン・ブランデンブルク科学アカデミー・トルファン学研究所で働いています。
私は、2007年からウズベク・日本の合同調査隊に参加し、サマルカンド地域のダブシア及びカフィル・カラ遺跡の発掘に積極的に参加してきました。どちらの遺跡からも、多くの興味深い遺物が出土しています。特に、カフィル・カラでの最近の発見は、ユーラシア全域にわたる地理的および歴史的に離れた文化を含むいくつかの芸術的伝統が組み合わさった、イスラーム以前の地域美術の複雑さを示しています。
民博との共同研究をさらに推し進め、得られた成果は、東西の文化交流への理解を深めるだけでなく、日本とウズベキスタンの良好な関係をより一層発展させる役割も果たすことを期待しています。(日本語訳)

I am Alisher Begmatov from Uzbekistan. Currently, I work at the Turfanforschung of the Berlin-Brandenburg Academy of Sciences in Germany.
I have been a member of the joint Uzbek-Japanese expedition since 2007, and actively involved in the excavations of Dabusia and Kafir-kala sites in the Samarkand region. Both sites have yielded many intriguing artefacts. In particular, recent discoveries from Kafir-kala show the complexity of pre-Islamic local art, which combines several artistic traditions, including geographically and historically distant cultures across Eurasia.
We hope to develop our joint research with the National Museum of Ethnology (Minpaku) further, and our obtained results will not only contribute to our understanding of East-West cultural exchanges, but also play a role in advancing the relationship between Japan and Uzbekistan.