アンデスの宗教文化の現在

私の研究

祭りにみられる民俗舞踊や奉納品などの分析を通じて、ペルーの宗教文化の動態について調査研究しています。ペルーは人口の大多数がカトリック信者です。16世紀のスペインによる植民地化とともに伝来したキリスト教は、ペルーのなかでもとりわけ先住民が多く暮らすアンデス山岳地帯では、在来の信仰や慣習と混ざり合いながら独自の発展を遂げてきました。現在のアンデス地域の宗教文化はいかに形づくられてきたのか。特に最近は20世紀後半のアンデス農村から都市への大規模な人口移動によって生じた、農村と都市の文化的な相互作用にも注目しています。

一緒に仕事をしている人：エンマ・モンタルボ・ラウラウ

私は現在クスコ大司教府が管轄する文化財の管理・登録、目録作成の責任者を務めています。私たちの主な仕事は、クスコ大司教府が管轄する区域の教会にある美術コレクションを管理・統制することです。また、クスコ大司教府の管轄区内の教会やそれ以外の地域の関連機関とも連携しながら宗教文化財の保護と保全を行っており、各教会が持つ文化財が地域社会のアイデンティティやエンパワーメントのツールとなるようなアプローチを模索しています。（日本語訳）

I am Emma Montalvo Laurau, currently head of the section dealing with management, registration and cataloguing of cultural properties under the jurisdiction of the Archdiocese of Cusco. Our main task is to manage and control the art collections held in the churches under the jurisdiction of the Archdiocese of Cusco. We work not only with the churches within the jurisdiction of the Archdiocese of Cusco, but also with other institutions of the country and organizations outside the country, to conservation and safeguard cultural heritage, seeking approaches to ensure that the cultural heritage placed in each church becomes an instrument of identity and empowerment of the local community.