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野口泰弥 人はなぜ宝を生み出したのか?

アラスカ最北の村ウットゥキアグヴィクのシンボルである鯨骨のアーチ 2022年9月

研究者 野口泰弥 NOGUCHI Hiroya
研究分野 文化人類学
研究地域
(調査地)
米国アラスカ州と周辺地域、北海道

私の研究

宝とはなにか?人はなぜ宝を生み出したのか?そのことを北米北方地域の狩猟採集民社会から考えています。これまでアメリカ・アラスカ州のヌニヴァク島やカナダ・ユーコン準州、北海道で調査を行ってきました。文化人類学の歴史をひも解くと、古くからアラスカやシベリア、北海道を含む環北太平洋地域の先住民社会は様々な類似性を持つことが知られていました。宝物の発達はその一つです。宝に注目することで、環北太平洋の比較研究を前進させるとともに、人類史における不平等の出現を明らかにしていきたいです。

魚のさばき方すらフィールドで教わった(左)
ユーコン準州/エセル湖 2018年8月

サケ漁は環北太平洋の先住民社会の基盤
アラスカ州/ヌニヴァク島 2023年7月

アクチース・ヴァン・カンペン氏(前列中央)を招いた資料調査 2025年9月

一緒に研究をしている人:アクチース・ヴァン・カンペン

私の名前はアクチース・ヴァン・カンペンです。アーティストであり、2つの博士号を持つフリーランスの学者でもあります。私は北トゥショーニ・アサパスカン族(北方のネイティブ・アメリカン)のオオカミ氏族出身です。私は、私たちの民族の初期のアートと物質文化を焦点にして研究をしています。2019年、私は北海道立北方民族博物館が主催したユーコン地域の歴史と先住民アートに関するシンポジウムに招待され、発表を行いました。この会議が契機となり、2024年に同館を再訪して、学芸員の中田篤さんと野口泰弥さんと一緒に仕事をすることになりました。私たちは「ユーコン・ファーストネーションの伝統的アート様式」と題した展覧会を共同で作り上げました。その後、野口さんは国立民族学博物館に移り、同館所蔵の北方アサパスカンと関連資料の調査のために私を招いてくれました。白人との接触以前の北方アサパスカンのアート様式の知識は極めて乏しく、私は私たちのアートを学んで伝えるためにヨーロッパ、北米、日本の博物館を訪れてきました。そのため、アサパスカンとその関連コレクションを調査・コメントするために国立民族学博物館に招かれ、野口さんとまた一緒に仕事が出来たことを嬉しく思っています。 (日本語訳)

My name is Ukjese van Kampen and I am an artist, freelance scholar, and I have earned 2 PhDs. I am from the Wolf Clan of the Northern Tutchone Athapaskan (Northern Native American) people. My research is focused on my people’s early art and material culture. In 2019 I was invited to present at a conference arranged by the Hokkaido Museum of Northern Peoples on the History of Yukon and Regional First Nations Art. This conference lead to me returning to that museum in 2024 and working with curators Atsushi Nakada and Hiroya Noguchi. We created an exhibition titled: Traditional Art Styles of the Yukon First Nations. Later curator Hiroya Noguchi was hired at this museum and invited me to examine this museum’s Athapaskan and related cultural material. The knowledge of pre-contact northern Athapaskan art style is extremely low and I have visited museums in Europe, North American, and Japan to learn more about my people’s art and also to pass on the knowledge I have gained. So I was happy to be invited to the National Museum of Ethnology to examine and comment on the Athapaskan and related collections and work with Hiroya Noguchi once again.