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梅棹忠夫資料のデジタルアーカイブズ(2018-2022)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|研究成果公開促進費(データベース)

久保正敏

目的・内容

梅棹忠夫(敬称略)は国立民族学博物館(以下、民博)に膨大な資料を残した。フィールドノート、スケッチ、写真などフィールドワーク中に生成された一次資料に始まり、原稿執筆のアイデアを記したカード類、原稿、自著への書評など、知的生産活動の二次、三次資料の他、学術調査探検隊・共同研究会・学会の組織活動、学術機関運営や学術行政、民博創設と準備の博物館調査等に関する資料も含まれる。梅棹はこれらを駆使し、モンゴル、アフリカ、東南アジア、日本などの地域研究の他、情報論、比較文明論、宗教論、女性論、家庭論、博物館展示論、研究経営論など、幅広い学を打ち立てた。従ってこれら資料整理と資料間の関係性の把握は、梅棹の知的生産の過程のみならず、日本の民族学史や海外調査・探検史、文化行政史、博物館形成史等の研究に大きく寄与するであろう。
そこで平成25年度以降5年間に渡り、劣化の進む資料から順次画像デジタル化を進め、原資料を保管する一方、保存用と利用用のデジタル画像データを作成し保存と利用の両立を目指しアーカイブズ構築を進めてきた。既に、約47,000件のデジタル化を終えウェブ公開を行っているが、1960年代以降の学術調査や学術行政、1970年万国博覧会の理念形成や政府テーマ館展示向け民族資料収集、民博創設等の活動に関わる資料の整備には至っていない。また資料「一件ファイル」には、1960年代以降の諸活動に関わるものが膨大に含まれることも判明した。それらの分析と整理も急務となっている。