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現代ウガンダ北西部の都市開発と社会的ステレオタイプの再生産・克服に関する研究(2023-2025)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|若手研究

山崎暢子

★2025年7月1日転入

目的・内容

研究の概要

本研究は、1962年の独立後も国内の構造的な政治経済的、社会的格差に直面してきたウガンダ北西部の人びとが、2010年代以降に開発(国立大学の設置、市場や商業施設併設のスポーツスタジアムの建設、公立病院の増築、飛行場の拡大など)が急速に進むなかで、他地域から付与されてきた社会的ステレオタイプの再生産または克服をどう経験しているのかを明らかにすることを目的としている。人類学的フィールドワークによる現地での情報収集・分析と文献資料の精査によって研究を推進する。現地調査は、2014年時点で首都圏に次ぐ人口稠密地帯であり2023年現在も人口が拡大しているウガンダ北西部のアルア県を拠点に実施する。

研究の目的

本研究の目的は、現代ウガンダ北西部の都市化に伴う当該地域への人口流入が、この地域に対する社会的ステレオタイプの再生産ないし払拭・克服にどのように影響しているのかを実証的に明らかにすることである。
ウェスト・ナイルを含むウガンダ北部は、イギリスの保護領期、換金作物の普及および道路・鉄道建設が進んだ南部へ労働力を輩出してきた。
また、南部で一大勢力を有する諸王国の反乱を避けたいイギリスが、保護領期に北部諸民族を積極的に徴兵・雇用したことは、独立後の軍・警察など治安部門の民族構成と北部諸民族に対するステレオタイプ形成や職業選択にも影響した。独立後の複数の武力紛争の終結、その後の治安の安定による2010年代以降の急速な都市開発に伴い、従来はまれであった首都圏から北部への労働移住という現代的な現象のもとで人々の社会関係がいかに再編されているかを検討する必要が高まっている。

活動内容

KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
「現代ウガンダ北西部の都市開発と社会的ステレオタイプの再生産・克服に関する研究」(課題番号23K12341)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-23K12341/