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人類の都市への適応を再考する――生業のグローバル・ヒストリー

研究期間:2025.10-2028.3

代表者 中井信介

キーワード

人類、都市適応、生業変容

目的

本共同研究では、生業(「せいぎょう」と「なりわい」)の人類学的な研究の拡張可能性を探る目的で、都市との関わりを含み広域動態の事象の説明に優れた「グローバル・ヒストリー」概念を援用して、これまでの人類学・歴史学・社会学・地理学などの諸分野の知見を用いた総合を試みる。すなわち、人類学的な都市への適応に関する研究と、歴史学あるいは社会学・地理学的な都市に関する研究(農村都市関係を含め)を、それぞれ再検討し、比較総合することから、上記目的の達成を目指す。具体的には、1)都市をめぐる諸理論(農村都市関係論、世界システム論、など)、2)都市の資源へのアプローチ(農耕民・牧畜民・遊動民など)、3)農村と都市の間の往還(都市民など)、4)近現代の人類の生業変容、といった枠組みでの、都市への適応の総合的理解を明らかにする。このような人類学を起点とした総合作業から、人類の生業像の見直しを、成果出版物の形として実現する。

2025年度

1年目:合計で2回の研究会の開催を予定する。
2025年12月に1回目の研究会を開催する。共同研究の趣旨説明と基本概念の検討を行う。各参加者の簡単な自己紹介をする。また、都市および都市適応に関わる、各分野(人類学、歴史学、社会学、地理学)の先行研究の要点を確認する。
2026年3月に2回目の研究会を開催する。1回目の研究会を踏まえた、都市をめぐる諸理論の詳細を検討して、都市適応を考える枠組みの可能性を議論する。

【館内研究員】 鈴木英明、野林厚志
【館外研究員】 池谷和信、市川寛明、宇田川妙子、小谷真吾、左地亮子、島田竜登、高井康弘、橋村修、松田睦彦、松宮邑子、渡辺和之