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新海拓郎(SHINKAI Takuro)

在学生の研究内容

新海拓郎(SHINKAI Takuro)

専攻

地域文化学専攻

指導教員

主指導教員:池谷和信/副指導教員:野林厚志

研究題目

生き物の鑑賞基準の成立について―金魚の新品種創出と品評会に着目して―

研究キーワード

ドメスティケーション、観賞魚、奈良県大和郡山市、金魚養殖、金魚すくい、ペット産業

研究の概要

【研究テーマ】水産養殖業の歴史的発展に関する研究―奈良県大和郡山市の金魚養殖を中心に―

人間は長い歴史の中で人為的に動植物を改変してきた。動物は家畜化、鳥類は家禽化、植物は栽培化という語が当てられる(英語ではドメスティケーション)。現在 、魚類のドメスティケーション(家魚化というべきか) について、養殖と関連して盛んに論じられている。また、水産養殖業についても文化人類学・民俗学・地理学をはじめとした人文科学の分野でも注目されて始めている。これまでの水産養殖業に関する人文学的研究では、ブリ・アユ・ウナギ・コイなどの食用に供される生物が主たる対象とされてきた。本研究では観賞用として養殖される金魚を事例として、人類と魚類の繋がりについて、多角的に捉えることを目的とする。
日本人は魚類との関わりが強い民族であり、現在、錦鯉・金魚・メダカ・熱帯魚など多くの観賞魚が愛玩されている。古くは日本書記に景行天皇が池で鯉を愛でていたという記述が残っている(紀元1世紀頃)。金魚は室町時代に中国から渡来し、江戸時代には既に庶民一般に飼育されていた。金魚は夏の風物詩として、観賞魚として 日本文化に広く浸透している存在である。
本研究では、日本の金魚三大産地の一つに数えられ、江戸時代後期より現在まで金魚養殖が盛んに行われている奈良県大和郡山市を調査地とした。その他の金魚産地とも比較しながら、大和郡山における金魚産業の発展の過程と、その特徴について明らかにする。その中で、地域振興として行われているスポーツとしての金魚すくいについても一部言及する。そして、最終的には、魚を観賞するということの文化的意義について再考することで、魚類のドメスティケーションについて明らかにしていきたい。

研究成果レポート