国際シンポジウム・ワークショップ “GISを用いて言語情報と非言語情報をつなぐ”
日 時 | 2023年9月22日(金)~25日(月) |
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場 所 | (9月22日・25日)国立民族学博物館 第3セミナー室 (9月23日・24日)国立民族学博物館 第4セミナー室 ※9月23日・24日のみ一般公開。 |
主 催 | 国立民族学博物館 |
使用言語 | 英語・日本語(同時通訳あり) |
対 象 者 | 一般公開参加者は参加料無料・要申込 【会場参加】定員50名[先着順] 【オンライン参加】定員なし |
お問い合わせ 申し込み先 |
研究者の方のお申し込みはこちら 一般参加者の方のお申し込みはこちら 連絡先:国立民族学博物館 菊澤律子研究室 メールアドレス:k4109★minpaku.ac.jp (★を@に変更して送信ください。) |
趣旨
本シンポジウムおよびサテライトワークショップの目的は、歴史言語学における従来の地図利用方法を見直し、GISを新たな分析ツールとして活用する可能性を拓くことである。このために、GISをこれまで利用してきた3つの科研プロジェクトのメンバーが一堂に会し、それぞれのプロジェクトが言語学的・非言語学的な分析にGISをどのように活用してきたか、またどのような問題を解決してきたか、解決すべき課題について情報を共有する。特に、言語データと非言語データの相関をGIを利用してどのように見出すのかに関する可能性や、GISを使って時間的な変遷を捉えることは、方法論のブレークスルーにつなげるための重要な要素である。
サテライト・ワークショップ1では、全メンバーと招待講演者が一堂に会し、3つの異なるプロジェクトで開発されたGISシステムを見てさわり、理解するためのハンズオン・セッションを行う。
シンポジウムは2日間開催され、以下の順序で異なるトピックの4つのセッションが行われる: 1)GIS地図を用いた従来の地理言語学的分析、2)GISデータ編集のデジタル化、3)GISを用いた時間深度の取り扱い、4)歴史言語学におけるGISを用いた新しい分析に向けて。
サテライトワークショップ2では、シンポジウムの成果をフォローアップし、他のプロジェクトのメンバーからのインプットを交えながら、フィジーGISデータを用いて具体的な成果を出すためのディスカッションを行う。GISに取り込まれた言語学データとその利用について、i)資料名の分布から言語発達へ、ii)言語データの分布から人々の移動と資料の移動・伝達へ、という2つの分析視点から検討する。ワークショップでの議論は、2日間のシンポジウムのフォローアップとして、そこで出てきたことを実際の研究でどのように実践していくかを考える。
(サテライト・ワークショップに参加ご希望の研究者の方は、研究者用登録フォームからお申込みください。)
プログラム
9月22日(金)
ワークショップ 1:
3つのプロジェクトメンバーと招待参加者によるデータ共有セッション
10:00-13:30 | (任意参加:博物館展示の見学) | |
第3セミナー室 + オンライン |
13:30-14:00 | 他のプロジェクトのメンバーとの顔合わせ |
14:00-15:00 | セッション1: 遠藤科研プロジェクト:地理言語学的な分析とその成果の地図表示 1. プロジェクトの概要(遠藤光暁) 1. 2. 成果物の紹介(鈴木博之) |
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15:00-16:00 | セッション2: 菊澤科研プロジェクト:現在作成中のGISデータの紹介(β版、オンラインで利用可能) 1. プロジェクトの概要(菊澤律子) 2. オンラインβ版のデモ(John LOWRY) |
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16:00-17:00 | セッション3: 渡部科研プロジェクト:空間情報と考古学データの統合 紹介およびデモンストレーション(渡部展也) |
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千里中央 | 18:00- | 懇親会 |
9月23日(土)
第4セミナー室 + オンライン |
9:00-9:15 | ご挨拶:吉田憲司教授(国立民族学博物館館長) 趣旨説明:菊澤律子(国立民族学博物館) 事務連絡:菊澤律子(国立民族学博物館) |
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セッション1:地理言語学解析と地図の利用の実例:言語と地図と中国と東南アジアにおける人の移動 | ||
9:15-9:45 | 1-1.高精細度広域地図による中国および隣接する多言語地域の地理言語学的研究 遠藤光暁(青山学院大学) |
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9:45-10:15 | 1-2.ベトナムにおけるオーストロネシア地名:ベトナム語彙とGISデータを用いた地理言語学アプローチ Trinh Cam Lan・Tran Thi Hong Hanh(ハノイ国立大学) |
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10:15-10:45 | 1-3.報告1-2に関するコメント:オーストロネシア歴史言語学の視点から Weera Ostapirat(マヒドン大学) |
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10:45-11:05 | 報告1-2. と1-3. に関する質疑応答 | |
11:05-11:20 | 休憩 | |
11:20-11:50 | 1-4.Qiangic言語圏への地理言語学アプローチ 白井聡子(東京大学) |
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11:50-12:20 | 1-5.Tibetic言語のさまざまな地理言語学パターン 鈴木博之(京都大学) |
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(第5セミナー室) | 12:20-14:00 | 昼食休憩+ 展示見学 |
第4セミナー室 + オンライン |
セッション2:”言語データとGIS” GISを汎用的に活用するための情報整理のコツと技術的課題の共有 |
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14:00-14:30 | 2-1. GISを通して方言の分布データと言語外のデータの照合を行う 大西拓一郎(国立国語研究所) |
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14:30-15:00 | 2-2.旅行記から地図へ―文章から旅の軌跡を取り出して地図上に描く 大内啓樹(奈良先端科学技術大学院大学) |
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15:00-15:30 | 2-3. データ作成とアナログデータからデジタルフォーマットへの変換プロセス 四井恵介(有限会社 CR-ASSIST) |
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15:30-15:45 | 休憩 | |
15:45-16:15 | 2-4. 言語データと非言語データの統合:ケーススタディと将来のGISの可能性 菊澤律子(国立民族学博物館) |
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16:15-16:45 | 2-5. ディスカッション:「なぜER図が必要なのか?これからのGISを多目的にするために」 菊澤律子(国立民族学博物館)及び渡部展也(中部大学) |
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16:45-17:15 | 2-6.[オンライン, イングランド] 方言学と空間統計学の架け橋:応用と制約 Huang He(復旦大学, 上海) |
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17:15-17:45 | 2-7.セッション2に関するディスカッション | |
エントランスホール | 18:15-20:00 | 懇親会 |
9月24日(日)
第4セミナー室 + オンライン |
セッション3:地理空間分析と(変化の)可視化の手法 | |
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9:00-9:45 | 3-1.動的モデルからみた先史時代「地域」の形成-「中国」文明圏の南方諸地域を対象に 渡部展也(中部大学) |
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9:45-10:30 | 3-2.現実の風景における都市と道路の創発パターンをシミュレートするモデル 青木高明 (滋賀大学) |
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10:30-10:45 | 休憩 | |
10:45-11:30 | 3-3. [オンライン] ジオタグ付きツイートの地名の地理空間分析 平岡喬之(アールト大学)、桐村喬(京都産業大学)、藤原直哉(東北大学)) |
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11:30-12:00 | 3-4. ディスカッション | |
(第5セミナー室) | 12:00-13:00 | 昼休み |
第4セミナー室 + オンライン |
セッション4:フィジーGISプロジェクトにおけるこれまでのプロジェクトと地理言語学分析の未来 | |
13:00-13:30 | 4-1. フィジーGISプロジェクトのこれまで(地理学的および技術的側面) ジョン・ローリー(マッセイ大学) |
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13:30-14:00 | 4-2. フィジーGIS: パイロット研究(言語的側面) ポール・ギャラティ(南太平洋大学) |
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14:00-14:30 | 4-3. 方言群の時空間動態の統計的解析に向けて 村脇有吾(京都大学) |
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14:30-14:45 | 休憩 | |
14:45-15:15 | 4-4.フィジー言語における名詞の組み込み:地図データを使用した分析 岡本進(東京外国語大学) |
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15:15-15:45 | 4-5. GISデータを用いたフィジー語における色彩用語の分析 アポロニア・タマタ(南太平洋大学) 4-6. パネルディスカッション:ここから:GISデータをどのように使用するか ファシリテーター:菊澤律子(国立民族学博物館) |
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16:15-16:30 | 閉会の辞 | |
16:30-16:45 | 休憩 | |
第4セミナー室 + オンライン |
16:30-17:30 | セッション5(プロジェクト関係者のみ) 総括討議: 共同研究の可能性と今後の進め方 |
9月25日(月)
第3セミナー室 | 10:00-12:00 | 魚のリストデータと地図-私たちはどこへ向かい、何をなすべきか?資料名の分布から言語学的先史学へ 討論者:タマタ・アポロニア、ミカエレ・セラ |
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12:00-13:00 | 昼休み | |
13:00-17:00 | 2. 100 WLデータと地図-我々はどこへ向かい、何をなすべきか?言語データの分布から先史学へ 討論者:タマタ・アポロニア、ミカエレ・セラ |