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中央・北アジア展示

中央・北アジアは、ユーラシア大陸の北東部を占める広大な地域です。古くから東西南北をむすぶ交渉路としての役割を担い、多様な民族が行き交ってきました。20世紀に社会主義を経験した後、市場経済に移行し、グローバル化の波にさらされながら伝統を再評価する動きがみられます。「自然との共生」「社会主義の時代」というふたつの共通テーマをふまえて、「中央アジア」「モンゴル」「シベリア・極北」の3つの地域に生きる人びとの今を紹介します。

展示セクション

●自然との共生 ●中央アジア ●社会主義の時代 ●モンゴル ●シベリア・極北

主な展示品紹介

帽子と靴

男女兼用 帽子(夏用)

  • 標本番号:H0203432
  • 地域:モンゴル国
男女兼用 帽子(夏用)

長靴

  • 標本番号:H0190481
  • 地域:ロシア連邦 サハリン(樺太)
長靴

帽子と靴は、北アジアの寒冷な環境や、中央アジアの乾燥した環境に適応するため欠かせない。テンやキツネなどの毛皮、羊毛、絹、綿など身近な素材に工夫をこらし、実用性と装飾性をかねそなえたものが作られる。

髭剃り器(ケース, 箱付き)

  • 標本番号:H0277675
  • 地域:ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)
  • 1960年代製作
髭剃り器(ケース, 箱付き)

裏側にある大きなねじを巻き、側面のスイッチを押して使う。ズシリと重く、頑丈な作りである。スプートニク(衛星)という商品名は、ソ連が開発した世界初の人工衛星を記念している。レニングラード製、8ルーブル。専用の箱に入れられて大切に保管されていた。

移動式住居

  • 標本番号:H0065370
  • 地域:ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連) カザフ
移動式住居

カザフ人は、天幕をキイズ・ウイ(フェルトの家)とよぶ。20世紀半ばまでこの天幕には一家族が実際に暮らしていた。現在では、住居として使われることはほとんどないが、祝祭のときの食事の場や憩いの場として人気がある。

飾り皿

  • 標本番号:H0277503
  • 地域:ウズベキスタン共和国
  • 1997年製作
飾り皿

オアシス都市では古くから陶業が盛んで、陶工は親方のもとで修業をつんだ後に独立し、工房をかまえた。ソ連時代には工場生産されたが徒弟制は受け継がれ、現在では再び工房が開かれて伝統を意識した陶器が作られている。

馬乳酒用 容器(壺)

  • 標本番号:H0278744
  • 地域:モンゴル国
  • 1970年代製作
馬乳酒用 容器(壺)

ユーラシア大陸の乾燥地域では、馬の乳をしぼり、馬乳酒を作ってきた。乳を皮袋に入れてなんども攪拌(かくはん)し、飲みごろになると壺に入れて卓上に用意し、椀にそそいで飲む。壺にはウマの8つの姿が描かれ、ウマとともに暮らしてきたモンゴルの人びとのまなざしが見てとれる。

シャマン用衣装

  • 標本番号:H0277263ほか
  • 地域:モンゴル国
  • 2014年収集
シャマン用衣装

帽子は清朝時代の貴族風だが、頭頂部に現代モンゴル国の国章「ソヨンボ」が付いている。衣装の胸元にはハート型のお守りが付いている。三角の太鼓は、呪い返しなどの重い儀礼で用いられる。いずれも従来のシャマニズムに見られなかった現代的なものである。

装飾品(鯨の髭)

  • 標本番号:H0278371
  • 地域:ロシア連邦
  • 2004年収集
装飾品(鯨の髭)

クジラは、ベーリング海の海岸に暮らすチュクチにとって肉や油を利用するために欠かせない動物である。同時に近年では、口のなかの髭(ひげ)の部分が民芸品として注目されてきた。そこには、犬ぞりを利用してセイウチを捕獲する海岸チュクチの生活の様子が描かれている。

容器(蓋付き)

  • 標本番号:K0004553
  • 地域:ソビエト社会主義共和国連邦(ソ連)
  • 1919年収集
容器(蓋付き)

白樺樹皮を使って作られた筒形の容器は、ナーナイに典型的なものである。胴には渦巻きを主体とした文様が施されている。渦巻きの組み合わせによって、植物、魚、鳥、動物の顔などを表現している。鳥居龍蔵がアムール調査で収集したもの。