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私たちはどこへ行くのか?

多様な人々が集う南仏の青果市場 2012年8月

研究者 中川理 NAKAGAWA Osamu
研究分野 文化人類学、グローバリゼーション研究
研究地域
(調査地)
南フランス、フランス領ギアナ

私の研究

移民などさまざまな場所からやってきた異質な人々が、伝統的な共同体ではない新しい「私たち」をいかにして共に創りだしているのかに関心をもって研究を続けてきました。南フランスを主なフィールドとして、相互扶助アソシエーションでの贈与の組織化や、移民出身者を多く含む農民社会の変容についてフィールドワークを行っています。これらの具体的な例をとおして、消えゆくものではなく生成しつつあるものとして社会や文化をとらえる視点を探求しています。

南仏の相互扶助アソシエーション
2004年12月

フランソワーズのヤギ
2015年8月

南仏で農民となったモンの人々
2016年8月

一緒に研究している人:フランソワーズ・ヴィレルメ

オサムと出会ったのは10年ほど前です。彼はフランスの農民市場を研究するために来たのですが、私たちはヤギを飼育して自家製チーズを生産していました。それ以来、彼は年に2回、私たちの家に来るようになりました。彼と会って、あらゆるテーマについて意見交換するのは、私にはいつも大きな喜びでした。オープンで好奇心に満ちた彼と、私たちは友人になりました。私たちの家の庭で、よく彼は小さなノートに自分の観察記録を書き留めていました。2016年には、ついに彼の国を訪問した私たちを、オサムは自宅に迎えてくれました。分かち合いは空虚な言葉ではありません。オサムと彼の家族は、世界の果ての私の友人です。(日本語訳)

We met Osamu about ten years ago. He came to study the organization of the farmers’ markets in France, and we were goat breeders and producers of farm cheeses. Since then, he continues to come to our house twice a year, and it is always a great joy for me to meet him and to be able to exchange on all subjects. His openness, his immense curiosity, his kindness have made him a friend. At home, I often saw him isolated in the garden to note his observations in a small notebook. In 2016, we finally discovered his country, Osamu welcomed us with generosity in his home. Sharing is not an empty word, Osamu and his family are my friends from the end of the world.

Françoise Vuillermet