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言語展示に行ってみよう!

みんぱくでは、9月1日から特別展、『Homō loquēns「しゃべるヒト」~ことばの不思議を科学する』が開催されます。常設展示場で一番小さな「言語展示」の、巨大版をお届けしようと、何年もかけて企画をあたためました。日本語、英語、日本手話による解説で、新しい言語ワールドへお連れします。

一階の第一部は、コトバのメカニズム。「世界中で言語が同じだったらよかったのに」と嘆かず、そもそも同じ言語を話すとなぜ伝わるのか、考えてみませんか? 慣れない外国語の発音は難しいし、聞き取れない。でも人間は、細かい発音をどうやって区別しわけているの? そして、そんなコトバを、私達はどうやって身につけるのでしょう?

展示場の二階は真ん中に吹き抜けがある変形ドーナツ型になっています。必ずしも整合性のとれた形だけでは成り立っていない社会と、その社会を成り立たせているコトバの「多様性」について考えます。多くのみなさんにとっておなじみなのは、地域や社会による違いがあったり、言語ごとに同じ場面でも使う表現が違っているという、コトバそのものの多様性だと思います。それでは、コトバと人との関係の多様性、そしてコトバの研究の多様性についてはいかがでしょう? 今回の展示では、「言語ヒストリー」という新しい考え方をお示しします。コトバとヒトの関係はさまざまで、また、同じ個人の場合でもライフイベントによっても変化する、という考え方のもと、20名の方々に登場していただき、その多様性をおみせします。これをきっかけに、ご自身の「言語ヒストリー」についても考えてみませんか? そして、言語に関する研究は大学の文学部で行われているだけではありません。きっとその多様性にびっくりしていただけることと思います。

コトバへの新しい見方。みなさんにもぜひ、ご覧いただき、感想などをお聞かせいただくことができれば嬉しく思います!

菊澤律子(国立民族学博物館教授)

関連ウェブサイト

特別展「Homō loquēns 「しゃべるヒト」 ことばの不思議を科学する」



関連写真

展示場の3D鳥瞰図。 1階


展示場の3D鳥瞰図。 2階