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サブスタンスの人類学―身体・自然・つながりのリアリティ ★

館外での出版物

書名 サブスタンスの人類学―身体・自然・つながりのリアリティ
著者名 松尾瑞穂
出版社 ナカニシヤ出版
発行年月日 2023年3月31日
判型・体裁 A5版
頁数 370頁
ISBN 9784779517341
定価 4,180円(税込)
研究成果 共同研究成果:
グローバル化時代のサブスタンスの社会的布置に関する比較研究(2015-2020)

主題・内容

本書は、サブスタンスという概念を手がかりに、身体と自然を根底から問い直し、多様に構築/切断される人と人との関係の論理、人が家族や親族、社会とつながる関係性のロジックの解明を目指すものである。

おすすめのポイント、読者へのメッセージ

人が人とつながっている、と感じるリアリティの背景には、何があるのでしょうか。それを突き詰めてみると、「あいだ」としてのサブスタンスの交換や流れというものが浮かび上がってきます。人や集団のつながりのリアリティがいかに生み出され、関係性の構築や切断にいかに作用しているのか、人類学の知見から迫ります。

目次

序章 サブスタンスの人類学に向けて
第Ⅰ部 自然を問い直す
 第1章 〈流体のロジック〉と〈系譜のロジック〉
     ――「サブスタンス」の系譜学が解き放つもの
 第2章 サブスタンスから親族研究の問題点をさぐるための試論
     ――親族関係を「個」から見るか、「関係」から見るか
 第3章 「言語身体」とサブスタンス論の臨界点
     ――ニューギニア高地エンガ州における「重み」の言葉の事例から
第Ⅱ部 関係を構築/分断するサブスタンス
 第4章 ヴァヌアツ・トンゴア島民の感染呪術における呪物のサブスタンス化
 第5章 乳の契り
     ――インドにおける非生殖的共同体の関係性構築
 第6章 戦没者のサブスタンスとしての遺骨
第Ⅲ部 資源化するサブスタンス
 第7章 出産・子育てを望むレズビアンによる精子ドナーへのアクセスと関係性の非/構築
     ――サブスタンスとしての精子からの分析
 第8章 母乳というサブスタンス
     ――つながりと資源化の狭間で
 第9章 アンチ・サクリファイス
     ――インドにおける自発的献血を支える新たな身体理解の形成
あとがき
索引〔人名/事項〕