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ありきたりの生活ともめごとを収める技法と

紛争終結後も繰り返される和解儀礼(首都ホニアラ・2011年8月)

研究者 藤井真一 FUJII Shinichi
研究分野 文化人類学、平和研究
研究地域
(調査地)
ソロモン諸島

私の研究

20世紀末にソロモン諸島で起きた「民族紛争」と呼ばれる内戦に照準を当てつつ、そのときに周辺視野に映りこむ日常生活へ注意を向けながら、平和と紛争・暴力の関係を考えています。いざこざの原因となる事柄や大小さまざまなもめごとを収めるための文化のほか、内戦下の人びとが過ごしていた「普通」でありきたりな日常生活の組み立て方や、現在の暮らしの中であまり関心が向けられにくいようなありふれた事柄などを調査しています。

個人が用益権を持っているサツマイモ畑(ガダルカナル州・2010年2月)

個人が用益権を持っているサツマイモ畑
(ガダルカナル州・2010年2月)

竹竿を使った海釣り「タターゴ」の様子(ガダルカナル州・2019年3月)

竹竿を使った海釣り「タターゴ」の様子
(ガダルカナル州・2019年3月)

結婚や紛争処理のときにやりとりされる貝貨(首都ホニアラ・2018年2月)

結婚や紛争処理のときにやりとりされる貝貨
(首都ホニアラ・2018年2月)

研究協力者:フランシス・デヴェ

私はマライタ島北部出身のフランシス・デヴェです。ホニアラのキタノ・メンダナ・ホテルで働いています。また、ガダルカナル島の戦跡ツアーガイドもしています。藤井さんとは2009年からの付き合いです。彼がソロモン諸島へやってきたときは私の家族と一緒に暮らしていて、いまや彼は私の家族の一員です。彼は私たちが経験した民族紛争や私たちソロモン諸島民の伝統文化を調査しています。彼の研究がソロモン諸島の平和構築に貢献することを期待しています。(日本語訳)

I am Francis Deve from north Malaita. I work at the Kitano Mendana Hotel in Honiara. I am also a tour guide for the war sites on Guadalcanal Island. I have known Mr Fujii since 2009. He lived with my family when he came to the Solomon Islands and now he is part of my family. He is researching the ethnic conflict we have experienced and our traditional cultures. I hope that his research will contribute to peace building in the Solomon Islands.