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音盤を通してみる声の近代――日本、上海、朝鮮、台湾 ★

館外での出版物

書名 音盤を通してみる声の近代――日本、上海、朝鮮、台湾
著者名 劉麟玉・福岡正太(編著)、細川周平・⿈裕元・王櫻芬・山内文登・長嶺亮子・尾高暁子・垣内幸夫(著)、岡野〔葉〕翔太(訳)
出版社 スタイルノート
発行年月日 2024年3月25日
判型・体裁 A5判
頁数 272頁
ISBN 978-4-7998-0208-3
定価 3,300円(税込)
研究 共同研究成果:
音盤を通してみる声の近代――台湾・上海・日本で発売されたレコードの比較研究を中心に(2011.10-2015.3)

主題・内容

20世紀に入り、日本、中国、台湾、朝鮮においても、蓄音機が急速に普及し、歌、演説、映画説明、戯劇など、多くの音盤が発売されました。本書はレコードが東アジアの「声」に与えた影響について論じています。

おすすめのポイント、読者へのメッセージ

民博は、日本蓄音器商会(現日本コロムビア)が、20世紀前半に制作した外地向けレコードの原盤を所蔵しています。本書は、それらを主な資料とした共同研究の成果です。音盤に刻まれた東アジアの歴史に耳を傾けてみてください。

目次

総説 蓄えられた声を百年後に聴く──私たちはなぜこの百年のレコード史を追っているのか(劉 麟玉)

第1部 東アジアのレコード産業――声の近代
第1章 日本の円筒録音時代――声の再生、模倣、保存(細川 周平)
第2章 日本統治時代における台湾レコード産業と「台湾盤」の市場メカニズム(黃 裕元/訳:岡野〔葉〕翔太)
第3章 台湾テイストを作り出す――日本蓄音器商会の台湾レコード制作の戦略を探る(王 櫻芬/訳:長嶺 亮子)
第4章 「新譜発売決定通知書」を通してみる台湾コロムビアレコード会社と日本蓄音器商会の間の「対話」──戦争期のレコード発売状況の調査を兼ねて(一九三〇~一九四〇年代)(劉 麟玉)
第5章 写音的近代と植民地朝鮮、一八九六~一九四五(山内 文登)

第2部 東アジアのレコード音楽の諸相――声の平行と交錯
第6章 草津節――お座敷からレコードへ、そして外地へ(福岡 正太)
第7章 戦前・戦中台湾のコロムビアレコードの音から――歌仔戯(ゴアヒ)と新興劇の音楽の繋がりをさぐる(長嶺 亮子)
第8章 清朝末期から中華民国期の崑曲SPレコード──吹込者と録音内容にたどる近代伝統劇界の変遷(尾高 暁子)
第9章 義太夫節・パンソリ・蘇州弾詞の歴史的音源に聴く演奏様式の変容(垣内 幸夫)

あとがき(福岡 正太)