東南アジアへ拡散したオーストロネシア語族の土器・埋葬文化に関する学際的研究(2020-2024)
科学研究費助成事業による研究プロジェクト|挑戦的研究(開拓)
小野林太郎
目的・内容
本研究は、①考古学的な発掘調査の実施と②人類学的な人骨の科学分析により、海域アジアの大半を占める東南アジア島嶼域へ新石器文化を持ちこんだ初期オーストロネシア語族の実像に迫る挑戦的研究である。本研究の方法論的特長は、従来の研究では各地域で個別にしか行われていなかった土器の分析を、共通の視点や新たな分析手法も取り入れ、同時に行う点にある。また本研究の方法論における二つ目の特徴は、インドネシアとフィリピンの両地域を対象とした発掘調査の実施に加え、出土が予想される土器や副葬品の考古学的分析と、埋葬古人骨の形態やDNA解析も含めた人類学的分析の両分野からの複合的な比較分析を同時に行う点にある。こうした学際的なアプローチにより、初期オーストロネシア語族の物質・葬送文化を明らかにするのが目的となる。同じくオセアニアも含めた新石器時代における物質・葬送文化に関しても、マクロな視点からの総合的な検討を行う。
活動内容
KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
「東南アジアへ拡散したオーストロネシア語族の土器・埋葬文化に関する学際的研究」(課題番号20K20504)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20K20504