Select Language

生物としてのヒトと言語変化(2021-2024)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|挑戦的研究(萌芽)

菊澤律子

目的・内容

研究の概要

本研究では、人間の言語の特徴を、ヒトの生物としての特徴という視点から見ることで、新たな言語観と言語研究の手法の創出につなげようとするものである。これまでの言語変化の研究では、具体的な言語現象を分析し、そのパターンと変化が起きる条件を解明することを主軸としてきた。これに対し本研究では、伝達シグナルの異なる音声言語と手話言語という異なるモードの言語を対象とし、生理学的・生物学的な視点から言語現象を分析することで、言語に関する新たな知見を拓く。なお、ここでいう「手話言語」とは、音声言語を視覚化した対応手話ではなく、音声言語とは異なる独自の文法を持つ、ろうコミュニティーで使われる手話言語のことを指す。

研究の目的

本研究では、言語変化を対象とし、「言語のあり方」を「ヒトという生物が使うもの」という視点から見る新たな研究分野を開拓することを目的とする。これまでの言語変化の研究では、具体的な言語現象を分析し、そのパターンと変化が起きる条件を解明することを主軸としてきた。また、言語変化に影響を与える要素としては、生産(発音)と受容(理解)という相反する効率化の拮抗などの内的要因、多言語社会との接触を含む社会構造、教育やメディアの影響などの外的要因が知られている。これに対し本研究では、伝達シグナルの異なる音声言語と手話言語というふたつのタイプの言語を対象とし、生理学的・生物学的な視点から言語現象を分析することで、言語に関する新たな知見を拓く。なお、ここでいう「手話言語」とは、音声言語を視覚化した「対応手話」のことではなく、音声言語とは異なる独自の文法を持つ、ろうコミュニティーで使われる手話言語のことを指す。

活動内容

KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
「生物としてのヒトと言語変化」(課題番号21K18377)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21K18377