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DNA多型を用いたタマリンドのマダガスカルへの移入経路と分布拡大過程の解明(2020-2024)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|基盤研究(C)

市野進一郎

★2021年10月1日転入

目的・内容

研究の概要

本研究の目的は、熱帯地域に広く生育する有用果樹であるタマリンドの起源地とそのマダガスカルへの移入経路を解明することである。起源地としては、アフリカ大陸、インド、マダガスカルの3つの仮説が提唱されているが、現時点で結論は出ていない。本研究では、葉緑体DNAと核DNAの遺伝的変異をこれら3地域で比較することで起源地を推定するとともに、各地の地域集団間の遺伝的類似度からタマリンドがどのような経路でマダガスカルや他の地域に広がったかを解明する。

研究の目的

本研究の目的は、熱帯地域に広く生育する有用果樹であるタマリンドの起源地とそのマダガスカルへの移入経路を解明することである。マダガスカルに住む人びとは、東南アジア、アフリカ大陸、アラブ地域、南アジアなどからの移住者によって形成されたと考えられているが、ヨーロッパ人到達(1500年)以前のアフリカ大陸との交流については情報が不足している。タマリンドは世界の熱帯地域に広く生育する樹種で有用樹として多くの地域で利用されている。マダガスカルでは、ヨーロッパ人到達以前に持ち込まれた「史前帰化植物」とみなされており、アフリカ大陸との交流を示す証拠とされる。その一方で、タマリンドがアフリカ大陸から持ち込まれたという確実な証拠はなく、逆にマダガスカルがタマリンドの起源地であると主張する研究者もいる。本研究では、遺伝学的手法を用いて、この論争に結論を出す。

活動内容

KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
「DNA多型を用いたタマリンドのマダガスカルへの移入経路と分布拡大過程の解明」(課題番号19K12501)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K12501