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チベット・ポン教禳災儀礼の構造と儀礼具の意味に関する国際共同調査研究(2024-2027)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|基盤研究(B)

長野泰彦

目的・内容

研究の概要

本研究はチベットのポン教の禳災儀礼の儀軌書の精緻な読解と儀礼への参与観察により、儀礼の構造とそれに関連するモノの意味記述を集積して、チベット宗教文化域の基層に通底する宗教ないし信仰の本質を明らかにすることを目的としている。チベット仏教の研究に比べ、ポン教の宗教実践や儀礼、及び普遍的特徴に関する探究は僅少である。我々はチベットの精神文化形成に本質的な役割を担ったポン教の禳災儀礼について、チベット仏教やインド密教との比較を念頭に、ポン教並びにチベット宗教基層研究に資する基礎的なモノグラフを整備し、日本人のアジア理解にとって盲点であるチベット宗教文化域についての知見を高めたい。

研究の目的

本研究はチベットのポン教の禳災儀礼の参与観察と文献学的解析により、儀礼の構造とその基底に作動する憑依の実態を明らかにし、それに関連するモノの意味記述をも集積して、ポン教儀礼の内容と意味及びそこでモノが果たす役割を解明し、チベット宗教文化域の基層に通底する宗教ないし信仰の本質を明らかにすることを目的とする。チベット仏教の研究には膨大な蓄積があり、ポン教に関しても主要な教義について一定の業績が認があるが、その宗教実践や儀礼、及びポン教の普遍的特徴に関する探究は僅少である。こうした状況に鑑み、我々はチベットの精神文化形成に本質的な役割を担ったポン教の禳災儀礼について、チベット仏教やインド密教との比較を念頭に、現地調査と儀軌文献精査の両面から解析し、儀礼に用いられる種々のモノの蒐集とその意味の記述を詳細に行うことによって、ポン教並びにチベット宗教基層研究に資する基礎的なモノグラフを整備したい。

活動内容

KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
「チベット・ポン教禳災儀礼の構造と儀礼具の意味に関する国際共同調査研究」(課題番号24K00014)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24K00014