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台湾のムスリム・コミュニティにおける排他性と包括性をめぐる人類学的研究(2024-2027)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|基盤研究(C)

奈良雅史

目的・内容

研究の概要

台湾では、インドネシアをはじめとする東南アジア諸国からの外国人労働者が増加するなか、中華系ムスリムを中心としてきたムスリム・コミュニティが多民族化してきた。本研究では、台湾におけるムスリム・コミュニティの変化に焦点を当て、イスラーム復興に伴い、民族を越えた連帯が生み出されると同時に、諸エスニック・グループ間にエスニック・バウンダリーが立ち現れる、包摂性と排他性がせめぎ合う諸相を民族誌的に描き出す。そのうえで、グローバル化時代におけるエスニシティと宗教の関係性を明らかにする。

研究の目的

本研究の目的は、移民の増加に伴い多民族化する台湾のムスリム・コミュニティに焦点を当て、イスラーム復興に伴う汎イスラーム主義的な包摂性と諸エスニック・グループ間に立ち現れるエスニック・バウンダリーの排他性がせめぎ合う諸相を民族誌的に描き出すことで、グローバル化時代におけるエスニシティと宗教の関係性を論じ、理論的モデルとして提示することである。
以上の目的を達成するため、以下の課題に取り組む。①台湾政府の移民受け入れ政策、および台湾の外来ムスリムの主要な出身国であるイン ドネシアにおける労働者送り出し政策の実施状況についての解明。②台湾におけるムスリム・コミュニティの実態とそこでの民族間関係および 宗教実践のあり方の解明。③台湾で出稼ぎなどの経験がある外国人ムスリムの出身地コミュニティにおけるエスニシティおよび宗教実践への影 響の解明。④エスニシティ、宗教、モビリティに関する理論的研究。

活動内容

KAKEN:科学研究費助成事業データベース(国立情報学研究所)
「台湾のムスリム・コミュニティにおける排他性と包括性をめぐる人類学的研究」(課題番号24K04486)
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-24K04486