Select Language

服装・身装文化デジタルアーカイブ(2024)

科学研究費助成事業による研究プロジェクト|研究成果公開促進費(データベース)

南真木人

目的・内容

研究の目的

今回の補助事業である〈服装・身装文化デジタルアーカイブ〉構築の目的は、各民族が育んできた伝統的な染織・身装(身体と装い)文化に焦点を定め、経年劣化および酸性紙等の問題で後世に伝承できないなどの喫緊の課題を持つ学術的価値の高い標本・画像・文献資料の体系的なデジタル化を優先的に行い研究等に広く供することにある。具体的には、①特に劣化の激しい学術資料を重点的にデジタル化、②現今の標本・画像・文献資料のデータ更新・タグ付等を行い、明治維新以降から現在までの世界の身装文化に関する情報の充実を図る。
さらには、本デジタルアーカイブは、世界の身装文化に関する情報の迅速かつ的確な検索機能を備えた拠点となるデータベースを目指し、国内外のデータベースとの連携を実現する。

研究の内容

〈服装・身装文化デジタルアーカイブ〉は、4本のデータベースで構成されており、データの種類は、文字・画像・文書画像である。日本の明治維新以降、第二次世界大戦終結までの「近代」は、衣生活が和装から洋装へと移行した「伝統と西洋化」の混在が顕著な期間であり、ほぼ同期の「伝統と西洋化」の混在は、日本以外のアジア圏においても共通する現象であることから、特に近代の文化変容に焦点を絞って4本のデータベースを作成し、データを更新する。
なお、近代の身装の文化変容に関する研究は、国内外ともに2000年以降、急激に増加しているため、英語によるメタデータ等の整備と標準化を視野にいれながら、国際展開のためのデータ整備も、4本のすべてのデータベースに対して順次進めていく。