宮原千波(MIYAHARA Chinami)
在学生の研究内容
宮原千波(MIYAHARA Chinami)

所属
人類文化研究コース
指導教員
主任指導教員:小野林太郎/副指導教員:丹羽典生
研究題目
先史・古代準構造船の研究
研究キーワード
考古学 先史・古代木造船 民族誌 パプアニューギニア
研究の概要
日本列島の先史・古代に用いられた木造船の研究をしています。船は、はるか昔から人類の移動や生活を根本から支えてきた運搬具です。これらは当時の社会的ニーズを反映して多様な変化を遂げながら発展してきたと考えられます。中でも、日本列島を含む東アジア地域では、弥生・古墳時代併行期に、丸木舟から構造船へ発展する際の中間形態として、丸木舟(刳り抜き船底部)の両側に舷側板を付加して推進力や積載量を増した準構造船と呼ばれる船が出現・普及したと考えられており、東アジア船舶史における画期として注目されています。
本研究では出土遺物を対象に船体構造・造船技術を検討する考古学的研究をメインに据えていますが、準構造船と共通した構造を持つパプアニューギニア・ミルンベイ州のセーリングカヌーの調査を通して、考古資料からは追うことが難しい造船技術や推進技法に関する民族誌例の収集も行いたいと考えています。
フィールドワーク写真

パプアニューギニア・ミルンベイ州のパナエティ島にて木造船作りの様子を見学