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憑依と抵抗 ――現代モンゴルにおける宗教とナショナリズム

館外での出版物

2022年3月30日刊行

島村一平(著)

晶文社
【科研プロジェクト成果】

出版物情報

主題・内容

本書は「憑依」と「抵抗」をキーワードに現代モンゴルにおける宗教とナショナリズムの諸相に迫った論考たちである。扱うテーマは、化身ラマ、シャーマニズム、ヒップホップ、民族衣装、そしてチンギス・ハーン。

おすすめのポイント、読者へのメッセージ

本書は、草原と遊牧民のイメージのその先のディープなモンゴル世界へと読者を誘います。また特別展「邂逅する写真たち―モンゴルの100年前と今」の展示と関連する内容も多く、展示がより深く理解できます!

目次

はじめに

第一部 グローバル世界を呻吟する

1:シャーマニズムという名の感染症
2:地下資源に群がる精霊たち―鉱山開発とシャーマニズム
3:憤激のライム―世界の周縁で貧富の格差をラップする
コラム あるマンホール・チルドレンとの出逢い

第二部 社会主義のパラドクス

4:秘教化したナショナリズム 
  ―チンギス・ハーン言説の”誕生“と挫折、秘教化(1921~1953年)
5:社会主義が/で創造した民族の英雄チンギス・ハーン(1941~1966年)
6:呪術化する社会主義
コラム:深夜の都市でボコられる

第三部 連環する生と死

7: シャーマニズム、ヒップホップ、口承文芸―韻の憑依性をめぐって
8:生まれ変わりの人類学―化身ラマたちの世界
コラム 古本屋のB兄

第四部 民族文化のゆくえ

9:コスプレ化する民族衣装
10:“モンゴル化”する洋装と匈奴デールの誕生

あとがき