北太平洋の先住民文化――歴史・言語・社会 ★
館外での出版物

書名 | 北太平洋の先住民文化――歴史・言語・社会 |
著者名 | 岸上伸啓編 |
出版社 | 臨川書店 |
発行年月日 | 2024年3月31日 |
判型・体裁 | A5版 |
頁数 | 288頁 |
ISBN | 9784653045656 |
定価 | 4,620円(税込) |
研究 | 共同研究成果: 環北太平洋地域の先住民社会の変化、現状、未来に関する学際的比較研究――人類史的視点から(2020.10-2024.3) |
主題・内容
本書は、日本人の考古学者や言語学者、文化人類学者による北太平洋地域の先住民文化に関する学際的研究の最新の成果である。比較研究の現状や個別的な研究成果、将来的な研究課題が提示されている。
おすすめのポイント、読者へのメッセージ
北太平洋地域の先住民文化の過去と現在、将来に関する最新の研究成果を知ることができる。
目次
はじめに(岸上伸啓)
北太平洋地域の先住民文化に関する研究の展開(岸上伸啓)
第1部 北太平洋地域の考古学
ベーリング海峡の両岸を繋ぐ――帝政ロシア末期からソ連初期の露米研究交流史(加藤博文)
更新世末から完新世初頭の内陸アラスカにおける環境変化と人類活動の様相(平澤悠)
北太平洋東西の比較考古学――展望と課題(高瀬克範)
第2部 北太平洋地域の言語
言語から探る環オホーツク海諸民族交流――古アジア諸語に焦点をあてて(呉人惠)
地域言語学的観点から見たツングース諸語の条件形について(白尚燁)
北アメリカ北西海岸地域における言語間接触について(堀博文・笹間史子)
第3部 北太平洋地域の文化と社会
大麻はカナダ、北西海岸先住民を救うのか――ポスト漁業・養殖業時代におけるクワクワカワクゥの経済的な模索と展望(立川陽仁)
北方アサバスカン・グィッチン社会の歴史と現在――外部社会との関係史と「伝統」の意味(井上敏昭)
狩猟・漁労の再活性化と外来技術――内陸アラスカの事例から(近藤祉秋)
アラスカの金鉱開発と先住民族(生田博子・久保田亮)
南西アラスカにおける「財宝」の起源と神聖性――アリュートとユピック社会における狩猟帽(野口泰弥)
北海道アイヌの獣皮製衣服について――とくにモウㇽをめぐって(齋藤玲子)
第4部 北太平洋地域の先住民族アイヌと博物館
アイヌに対する「認知」の空白と博物館・美術館展示(大坂拓)
アイヌ民族の「現代」展示とミュージアムの脱植民地化(関口由彦)
おわりに(岸上伸啓)