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中国民族誌学──100年の軌跡と展望 ★

館外での出版物

書名 中国民族誌学──100年の軌跡と展望
著者名 河合洋尚・奈良雅史韓敏
出版社 風響社
発行年月日 2024年3月20日
判型・体裁 A5版
頁数 432頁
ISBN 9784894893597
定価 3,960円(税込)
研究 共同研究成果:
社会・文化人類学における中国研究の理論的定位――12のテーマをめぐる再検討と再評価(2019.10-2023.3)

主題・内容

本書は中国を対象とする人類学的研究(=中国民族誌学)の「知られざる」理論的知見を中国研究者と非中国研究者の双方に示すと同時に、中国に関心を持つ一般読者にむけて人類学の知見を紹介することを試みています。

おすすめのポイント、読者へのメッセージ

人類学的研究と中国地域研究とのつながりを20のテーマで紹介しています。中国に関心をお持ちの方や人類学に関心をお持ちの方に手にとっていただけたら幸いです。

目次

序幕
序 章 中国民族誌学の回顧と現在の課題(河合洋尚・韓敏)
第一章 二〇世紀前半の中国民族誌学――中国社会研究の系譜(中生勝美)
コラム① 戦前の台湾原住民研究(中生勝美)

第一部 家族・性差・民族
第二章 親族――中国社会を律する原理の解明に向けて(川口幸大)
第三章 ジェンダー――「家父長制」の軛を超えて(堀江未央)
第四章 エスニシティ――中国の「民族」カテゴリーをめぐる研究動向(稲澤 努)
コラム② 国内移動――移民国家・中国(包 双月)

第二部 空間・環境・信仰
第五章 コミュニティ――ホリズムの実験と非集団論的転回(川瀬由高)
第六章 都市――空間論的転回への系譜(河合洋尚・櫻井想)
第七章 風水――コスモロジーをめぐる研究の系譜(小林宏至)
コラム④ 景観――中国というフィールドをめぐる脱領域的展開(陳 昭)
第八章 信仰――漢人民俗宗教研究にみる「中国」の一体性と多様性(横田浩一)
第九章 宗教――制度宗教をめぐるポリティクスとグローバルな連関(奈良雅史)
コラム⑤ メディア――プレ・コロナからポスト・コロナの新展開(藤野陽平)

第三部 生命・創造・保護
第一〇章 食――つなぐもの、越えていくもの(櫻田涼子)
コラム⑥ 医療――民族医学を中心とする研究動向(磯部美里)
第一一章 観光――ホスト/ゲストからツーリズム・モビリティへ(田中孝枝)
第一二章 芸術――資源・主体・協働の先へ(丹羽朋子・陳昭)
第一三章 芸能――人類学的中国戯劇研究の展開と展望(清水拓野)
コラム⑦ 音楽――民族音楽学的研究の観点から(伏木香織)
第一四章 文化遺産――遺産化の文化政治(周星・黄潔)
コラム⑧ 博物館――中国における博物館人類学の展開(韓 敏)
終章 「文明の人類学」をめぐる一試論(河合洋尚・奈良雅史)

あとがき(編者一同)
参考文献
付録:中国および中国本土の人類学に関する略年表(近現代中心)
索引