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産後の<風>:病いの語りからみる韓国社会とジェンダー

館外での出版物

書名 産後の<風>:病いの語りからみる韓国社会とジェンダー
著者名 諸昭喜(著)
出版社 春風社
発行年月日 2024年5月15日
判型・体裁 四六変形判・並製・横組
頁数 272頁
ISBN 978-4-86110-957-7
定価 3960円(税込)
研究 2021 Korean Studies Grant Program of the Academy of Korean Studies (AKS-2021-P-016)
「한국학 (의료인류학) 학술도서 ‘산후의 바람, 그리고 바람: 민속질병의 서사를 통해 보는 한국 여성과 출산(韓国学(医療人類学)学術書 『産後の風、そして望み:民俗病の語りを通じて見る韓国女性と出産』」(2021.2-2023.1)

主題・内容

韓国の民俗病「産後風」の語りから、この病いが女性の心理的・肉体的苦痛を歴史・文化的背景とともに構築し、韓国女性にとって「苦しみのイディオム」として共有され続けていたことを多角的に論究する。

おすすめのポイント、読者へのメッセージ

『産後の風』: 韓国の民俗病「産後風」を多角的に解き明かす
1. 社会・文化的視点からの分析
韓国の医療環境や出産に関する習慣、産後風の歴史的背景や治療法など、幅広い視点からこの民俗病を解き明かす。特に、1980年以前の韓国女性が置かれた厳しい社会状況がどのように「産後風」を形成したかを詳細に探る。
2. 女性の声をすくい上げる
本書は、女性たちの病いの語りを通じて、産後風が韓国女性の日常生活にどのように影響を与えてきたかを描き出す。産後風に苦しんだ女性たちの実体験を通じて、その病いのリアルな姿を浮き彫りにする。
3. 韓方医学と治療の変遷
韓方医学における産後風の位置づけや、その治療法の変遷を追い、現代に至るまでの産後風の治療法やケア方法の変化を詳述している。韓方医やメディアによる知識の流通、産後調理院や産後調理士の役割の変遷にも注目している。

目次

はじめに――「声なき声」をすくい上げる

序 章 病いからみる社会

第1章 韓国の医療環境と出産

第2章 「産後風」という病い

第3章 患う女性――病いの語りとジェンダー

第4章 治療する側――韓方医学における疾病の社会的構築

第5章 ケアする人――産後調理院と産後調理士の登場と発達

終 章 消えゆく病名――「産後風」とはなにか

おわりに

初出一覧

参考文献