特別研究 第3期中期目標期間(2016-2022)
第3期中期目標期間
テーマ:現代文明と人類の未来―環境・文化・人間
「現代文明と人類の未来―環境・文化・人間」について
近現代のヨーロッパに発する科学・技術、政治・経済制度、社会組織、思想などからなる西欧文明は世界の多くの国と地域に影響を与えてきた。また、科学・技術の発展は、人類の生活と社会を豊かにすると信じられてきた。しかしながら、人口増加、環境破壊、戦争、資源枯渇、水不足、大気汚染など、大きな負の代償を人類社会にもたらしているともいえる。とりわけ環境問題と人口増加は、人類の生存上、解決を要する大きな課題として、前者は生活空間、食料資源、生物の多様性から戦争、公害、地球温暖化、災害など、人間生活のあらゆる面に影響を及ぼしている。後者は、2060年には100億人を超え、2100年には地球の人口支持力(環境収容力)120億人に近づく一方で、先進国の中には少子高齢化が進み、家族や人間集団の維持・存続に多くの問題をもたらしている。
文明に対応してきた現地社会の「知」から現代文明を問い直すために、特別研究を現代の人類社会が直面する諸課題の分析と解決を志向する研究として位置づける。環境や人口をめぐる地球規模の変動に直接的・間接的に起因する対立軸となる文化現象を設定し、グローバル空間・地域空間・社会空間が構成する多層的生活空間における現代的問題系としてアプローチすることで、旧来の(伝統的な)価値からいかに多元的価値の共存を保障する社会を創成することができるかを解明し、人類社会にとって選択可能な問題解決を志向する未来ビジョンを提出することをめざす。
テーマ区分:環境
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生物・文化的多様性の歴史生態学―稀少動物・稀少植物の利用と保護を中心に―(2016.7-2019.3)
代表者:池谷和信・岸上伸啓
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食料生産システムの文明論(2017.4-2020.3)
代表者:野林厚志
テーマ区分:人間
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パフォーミング・アーツと積極的共生(2018.4-2024.3)
代表者:寺田吉孝、福岡正太
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不確実性の時代における家族の潜勢力――モビリティ、テクノロジー、身体 (2021.4-2024.3)
代表者:森明子、中川理
テーマ区分:文化
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デジタル技術時代の文化遺産におけるヒューマニティとコミュニティ(2019.4-2022.3)
代表者:飯田卓
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グローバル地域研究と地球社会の認知地図―わたしたちはいかに世界を共創するのか?(2020.4-2023.3)
代表者:西尾哲夫
緊急枠:現代文明と感染症