みんぱく創設50周年記念特別展「民具のミカタ博覧会―見つけて、みつめて、知恵の素」関連シンポジウム「コレクションの系譜学」

日 程 | 2025年3月30日(日)13:20~16:25(12:30開場) |
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場 所 | 国立民族学博物館 第5セミナー室(本館2F) |
定 員 | 【会場参加】50名(要事前申込み/先着順) 【オンライン配信】450名(要事前申込み/先着順) |
参加費 | 無料 |
主 催 | 国立民族学博物館 |
共 催 | 日本民具学会、国立歴史民俗博物館「フィールドサイエンスの再統合と地域文化の創発」 |
趣旨
民具は、日常生活で必要なものとしてつくられ、使われてきた暮らしの造形であり、身近な素材を活かす知識や技、人びとが育んできた自然観や世界観にふれることができる。また、民具は、研究者が旅をし、さまざまな地域の生活文化と出会いながら収集され、博物館のコレクションへと発展する。
本特別展では、一九七〇年大阪万国博覧会(EXPO′70)のために世界各国で収集された世界の民具と、その同時代に日本文化の多様性に目を向けて、全国規模で収集された武蔵野美術大学所蔵の日本の民具から、選りすぐりの民具を紹介する。数多くの切り口から、世界と日本の民具の魅力を「見つけて」、ひとつひとつ「みつめて」、そこに「知恵の素」を探っていく。
本シンポジウムは、上記特別展の関連シンポジウムとして開催する。EXPO′70を象徴する「太陽の塔」の地下には、人類の原点として、世界の民族資料約2,500点が展示された。これらの民族資料を収集したのが、「日本万国博覧会世界民族資料調査収集団」(EXPO’70 Ethnological Mission)、通称「EEM」である。そして、これらの資料は、EXPO’70が閉幕すると、国立民族学博物館に寄託(その後寄贈)され、基幹コレクションのひとつとなった。また、同時期に、日本観光文化研究所は、「民族文化博物館」の設立を目指して、日本全国から民俗資料約18,000点を収集した。その後、これらの資料は、1989年に武蔵野美術大学民俗資料室に寄贈された。なお、国立民族学博物館、武蔵野美術大学民俗資料室は、いずれも民具学を提唱した澁澤敬三が主催した「アチックミューゼアム」の系譜を引き継ぐものであり、国立民族学博物館には、アチックミューゼアムの収集資料が、基幹コレクションの一つとして移管されている。
こうした民具のコレクションが形成されるなかで、新たな動向として、奥能登国際芸術祭の活動の一環として、「大蔵ざらえプロジェクト」が展開している。本プロジェクトは、能登半島の先端に位置し、豊かな里山里海に囲まれた珠洲市において、各家の蔵に代々残されてきた民具をはじめとした、「地域の宝」を収集、整理するものである。そして、収集した民具を専門家が調査し、アーティストが作品へと活用することで、モノを主役とした劇場型民俗ミュージアム「スズ・シアター・ミュージアム」と収蔵展示を採用したその「分館」において展示され、地域に眠っていた民具の再価値化を図ることに成功した。
本シンポジウムでは、こうした民具の巨大コレクション形成の活動を概観する。そして、コレクションの発展的な活用等について議論を深める。
プログラム
13:20-13:25 |
開会あいさつおよび趣旨説明 日髙真吾(国立民族学博物館教授) |
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13:25-13:55 |
EEMコレクションからみんぱくへ 日髙真吾(国立民族学博物館教授) |
13:55-14:25 |
「アチック・レガシー」とムサビ・コレクション 加藤幸治(武蔵野美術大学教授) |
14:25-14:55 |
文化資源の再共創―奥能登国際芸術祭の大蔵ざらえの試みとその背景 川村清志(国立歴史民俗博物館准教授) |
14:55-15:10 | 休憩 |
15:10-15:20 |
コメント 西まどか(編集者) |
15:20-16:20 |
パネルディスカッション「コレクションの系譜学」 コーディネーター 神野善治(日本民具学会長・武蔵野美術大学名誉教授) パネラー 日髙真吾、加藤幸治、川村清志 |
16:20-16:25 |
閉会挨拶 神野善治(日本民具学会長・武蔵野美術大学名誉教授) |
申込方法
以下事項を記入し、E-mail:bunkazai★minpaku.ac.jp 宛にお申し込みください。
(★を@に変換して送信ください。)
- 申込期間:2025年2月1日(土)~3月24日(月)
- 件名に「コレクションの系譜学」と記入してください。
- 本文に氏名及び連絡用メールアドレスを記入してください。
- 参加形態としてオンラインか会場参加を記入してください。
お問い合わせ先
みんぱく創設50周年記念特別展「民具のミカタ博覧会―見つけて、みつめて、知恵の素」
関連シンポジウム「コレクションの系譜学」事務局
E-mail:bunkazai★minpaku.ac.jp (★を@に変換して送信ください。)