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特別展「ラテンアメリカの民衆芸術」の開会式・特別内覧会挨拶

2023年3月8日に特別展「ラテンアメリカの民衆芸術」の開会式・特別内覧会がおこなわれ、館長が冒頭のごあいさつを致しました。

挨拶をする館長

挨拶をする館長

「みなさん、今日は。本日は、ようこそ、特別展「ラテンアメリカの民衆芸術」
の開会式・内覧会にお越しくださいました。有り難うございます。

“この特別展は、日本語で「ラテンアメリカの民衆芸術」と題されています。ただ、それは、日本の私たち、あるいは日本の研究者が、ラテンアメリカにみられる「民衆芸術」とみなすものをご紹介しようというものではありません。むしろ、ラテンアメリカの人びとが、”Arte popular”「アルテ・ポプラル」と呼ぶものとその世界を、ご紹介しようというものです。
その”Arte popular”という語をあえて日本語に直せば、それが「ラテンアメリカの民衆芸術」ということになります。

この展示では、ラテンアメリカで「民衆芸術」と呼ばれるものを、3つの意味からとらえて、その様相をご紹介していきます。
一つ目は、諸文化が生み出してきた伝統的造形といえるもの、二つ目は国民の芸術として表現されてきたもの、そして三つ目は、市民による批判精神の表現とみなされるもの、という三つの意味です。
それぞれの意味でのそれぞれの「民衆芸術」は、それぞれの時代、それぞれの歴史的背景の中から生まれてきたものです。この特別展に並ぶ多様な造形からは、ラテンアメリカの人びとが経験してきた歴史の多層性と多元性が浮かび上がってくるはずです。

国立民族学博物館(みんぱく)では、その創設当初から、世界の他の地域と並んで、ラテンアメリカでの研究調査活動と収集活動を積極的に展開してきました。その結果、みんぱくは、ラテンアメリカの民衆芸術の「宝庫」とさえいえる存在となりました。
今回の特別展を通じて、ラテンアメリカの人びとの豊かな創造性と、そこから生み出される文化の多様性に接していただき、皆様のラテンアメリカ理解がさらに深まることを念願しております。

新型コロナウイルス感染症による行動の制限も大幅に解除され、来週3月13日の月曜日からは、みんぱくの館内でのマスクの着用もお一人お一人の判断にお任せすることになります。これまで以上に気軽にみんぱくにお越しいただけるものと期待しております。

この特別展の実現にあたっては、多数の機関・個人の方々から多大なご協力を賜りました。お力添えを賜りました皆さまに、この場をお借りして、心より御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

では、この後、ラテンアメリカの民衆芸術の世界をご堪能ください。
よろしくお願いいたします。」

参列された皆さまには、その後、特別展の展示をご覧いただきました。

特別展の観覧をする館長
沢山の皆さまにご参列いただき、ありがとうございました。

館長の活動の一端を館長室がご紹介します

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