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ハンガリーの民族楽器「テケルー」の民博への寄贈のため、 ハンガリー大使館 ホッスー参事官と、在大阪ハンガリー国 栗田名誉総領事がお越しになりました。

ハンガリー大使館 ホッスー・ホルテンズィア参事官と、在大阪ハンガリー国名誉総領事館 栗田名誉総領事が、ハンガリーの民族楽器「テケルー」の民博への寄贈のため、館長室にお越しになりました。当館からは、福岡正太教授、標本資料係 伊藤係長が同席しました。

Tekerőlant(テケルー)について
Tekerőlant(テケルー)について

テケルーは英語ではハーディ・ガーディー。回転するドラムが旋律絃やリズム絃などをこすって音を出します。
10世紀ごろ、農民が農作業の間に楽しんでいたといわれます。当時イスラム圏だったイベリア半島を経て、ハンガリーに伝わったものと見られています。1950年ごろまでは、南部のティサ川流域や、ペシュト県の一部で結婚式、祭などで演奏されましたが、生活様式の変化ですたれてしまいました。

【寄贈いただいたテケルーの背景】
このテケルーは、加納靖子氏(元日本打弦楽器協会会⾧)が「テケルー最後の伝承者」とされるバールショニ氏に頼んで制作してもらったものです。加納氏は1966 年9 月にツィンバロン(ハンガリーの民族楽器)を学ぶためブダペストに滞在し、その際にテレビでバールショニ氏の制作したテケルーを目にし、文学研究者で日本語話者のHALLA István(ハッラ・イシュトバーン)氏の協力を得て、今回寄贈するテケルーの制作をバールショニ氏に依頼しました。
1973 年7 月に完成したこのテケルーは、まず加納靖子氏の手に渡り、その後2005 年に加納氏よりハンガリー在住の日本人テケルー奏者高久圭二郎氏に贈られました。2009 年の日本ハンガリー交流年(日本・ハンガリー外交関係開設140 周年及び外交関係再開50 周年)のメインイベントで展示紹介もされました。

このテケルーは、調整・調律をすればまだ現役で演奏できる状態の綺麗なものですが、高久氏は、ハンガリーの伝統楽器の文化的保存のために、また日本の皆様にもテケルーを広く知っていただきたいと、非常に思い入れのある楽器を民博にご寄贈くださいました。

民博では、このテケルーを大切に保管いたします。

テケルー
館長と、ハンガリー大使館 ホッスー参事官と、在大阪ハンガリー国名誉総領事館 栗田名誉総領事

館長の活動の一端を館長室がご紹介します

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